モロッコの港町エッサウィラで迎えた静かな金曜日。
約束していたリヤドにチェックインし、美しいタイルに囲まれた中庭と落ち着いた空間に癒される。
朝は屋上レストランでモロッカン朝食を楽しむも、昨日の生牡蠣が影響したのか吐き気が続き、昼は宿で休養。
夕方には体調も回復し、金曜日の名物・野菜クスクスの夕食を堪能。
食後は海辺を散歩し、夕日に染まる空や波打ち際を歩く馬とラクダの姿にうっとり。
カフェで海風に吹かれながらサンセットを眺め、帰り道には幻想的なランプとつやつやの猫に癒された。
リヤドにチェックイン。中庭に広がる癒しの空間

今日は、23日に訪問を約束していたリヤド「Riad Étoile d’Essaouira」へチェックイン。
リヤドとは、モロッコの伝統的な邸宅を改装した宿のこと。
建物の中央に中庭(パティオ)があり、部屋はそれを囲むように配置されている。
外から見ると質素だが、ひとたび中に入れば、ゼリージュタイルで彩られた壁や噴水など、繊細で美しい装飾が施されていて、まるで小さな宮殿のようだ。
このリヤドも例に漏れず、中庭の装飾水盤がとても印象的。
メディナの喧騒から離れ、心落ち着く静けさが漂う、まさに隠れ家と呼びたくなる宿だった。

いくつかの部屋を見せてもらったなかで、迷わず選んだのがこちらのダブルルーム。
パソコン作業がしやすいテーブルと椅子があるのが決め手だった。
しかも毎日ハウスキーピングが入ってくれるので、いつも清潔で快適に過ごせるのがありがたい。

部屋にはシャワールームも完備されていて、水回りの心配もなし。
これで1泊素泊まり200ディルハムはかなりお得。
そもそも、この宿に決めたきっかけは、たまたま朝食を食べに入ったレストランで出会ったオーナーとの縁から。
旅って、本当に不思議な巡り合わせでできているなと感じる。
朝食は屋上レストランで。体調不良で昼は休養

この日の朝ごはんは、Chaabi Chicの屋上レストランへ。
モロッカン・ブレックファストは、パンにムセメン(モロッコの薄焼きパン)、搾りたてのオレンジジュース、そしてミントティーという王道の組み合わせ。
海風の抜けるテラス席で、ゆったりとした優雅な時間を味わった。
……のだけれど、実はこのときからずっと、軽い吐き気を感じていた。
ちょうど昨日、生牡蠣を食べてから24時間が経過していたころで、「まさか当たったか!?」と内心ヒヤヒヤ。
それでも、症状は吐き気のみで、熱も下痢もない。
体はなんとか踏ん張ってくれているようだったので、無理せず昼は宿で休むことにした。
モロッコの金曜日はクスクスの日

夕方にはすっかり体調も回復し、お腹が空いてきたので、夕食は路地裏にひっそりとたたずむ「Restaurant Berber Essaouira 2006」へ。

金曜日といえば、モロッコでは“クスクスの日”。
家族や仲間と一緒に大皿を囲むのが伝統の風習。
私もその流れにのって、野菜クスクスを注文した。
ふわっと蒸し上がった粒状のセモリナ粉に、人参、ズッキーニ、かぼちゃなどの煮込み野菜がたっぷり。
香り豊かなスパイスがほんのり効いていて、あっさりやさしい味わいだった。
馬とラクダと、夕日が染める浜辺を歩く

食後は、夕暮れのビーチをのんびり散歩。
波打ち際では子どもたちがはしゃぎ、カップルが寄り添って夕日を眺め、青年たちはサッカーに興じている。
地元の人たちでにぎわう、温かく穏やかな風景が広がっていた。

空は少しずつオレンジ色に染まり、潮風が肌に心地よい。

波打ち際には馬やラクダの姿も見え、観光客を乗せて静かに海辺を歩いていた。

そのまま海沿いの「Café Cult」へ。
海を見渡せるテラス席に腰を下ろし、ジュースを飲みながら、ゆっくりと沈んでいく夕日を眺める。
日が完全に落ちて暗くなるまで、潮の香りと風を感じながら、静かな時間を楽しんだ。

帰り道、メディナの路肩ではカラフルなランプが売られていて、暗闇の中にぽうっと灯る光が幻想的で美しかった。

そして今日のベスト猫賞は、グレーのハチワレ猫。
野良とは思えないほど毛並みがよくて、ツヤツヤのふわふわ。
かわいすぎて、しばらく見とれてしまった。
7月25日:使ったお金
宿代が安くおさえられたのが嬉しい。
・宿代(3泊分):600ディルハム(=9,868円)
・朝食(モロッカン・ブレックファスト):50ディルハム(=822円)
・夕食代(野菜クスクス等):85ディルハム(=1,398円)
・カフェ(ジュース):20ディルハム(=328円)
合計:12,416円