【118】電車とバスを乗り継ぎ大移動!マラケシュからシャウエンへ(2025.8.5)

モロッコ

マラケシュを朝5時に出発して、電車とバスを乗り継ぎ、ようやくシャウエンにたどり着いたのは夜9時すぎ。

ラバトとフェズを経由する、なんとも回りくどい大移動だったけど、途中でプチ観光したり、乗り換えにヒヤヒヤしたり、ハプニング満載の一日だった。

ラバトでは、うっかり駅を降り間違えたおかげでCTMのバスステーション情報を知ることができたし、白と青の美しいカスバ・ウダイヤの街並みや、海を望むカフェでのティータイムもいい思い出。

フェズではギリギリで乗り継ぎに成功し、なんとか無事に青い町・シャウエンへ。

最後に食べたケフタタジンとアボカドジュースが、今日いちばん元気をくれた気がした。

朝5時発!マラケシュからシャウエンへの大移動スタート

今日は、マラケシュからラバト、フェズを経由して、最終目的地シャウエンまでたどり着くという、まる1日がかりの大移動日。

朝5時には宿を出発し、配車アプリ「inDrive」で呼んだバイクタクシーに乗って、マラケシュ駅へと向かった。

マラケシュ駅

まだ5時過ぎという早朝にもかかわらず、駅にはすでにたくさんの人が。

駅の電光掲示板

今回のルートは、マラケシュから電車でラバトへ行き、そこでCTMのバスに乗り換えてフェズへ、さらにフェズで別のバスに乗ってシャウエンへ、という複雑すぎる経路を組んでいた。

でも駅に掲示されていた電光掲示板を見て、思わず目を疑う。

「私の乗る電車、フェズまで行くじゃん……( ゚Д゚)」

ラバトで乗り換える必要なかったんじゃ……と思いつつも、「ラバトも一目見たかったし!」と自分に言い聞かせて、予定通り下車することに。

電車に乗り込む

5時半過ぎ、3番ホームに電車が到着。

チケットに記載された号車を探して乗り込む。

2等席

2等席だったけど、十分に広くて快適。

もちろん指定席で、5時50分にマラケシュを出発し、いくつかの駅に停車しながら9時24分にラバト着の予定。

昨夜はブログを書いていてあまり眠れなかったので、電車では爆睡。

気づいたら外はすっかり明るくなっていた。

うっかりミスが幸運に?ラバトでCTMの場所を確認

まさかの降り間違え

しばらくして電車が停車。

「あ、ラバトに着いた!」と勢いよく降りたら、そこはラバト駅ではなく、ひとつ手前のRabat Agdal駅だった……(‘A`)

ラバトでは乗り換えまで約3時間あり、その間に少し市内を観光する予定だった。

でもこの駅はラバト中心部からやや離れていて、少し不便な場所にある。

「まあCTMオフィスが近いっぽいから、先にバックパック預けてから観光すればいいか」と気を取り直し、inDriveでバイタクを呼んでCTMオフィスへ向かう。

CTMオフィス、閉まってる!?

到着したラバトのCTMオフィスは、まさかの施錠中。

これは嫌な予感…。

すぐ近くにあった宅配部門のカウンターで尋ねてみると、なんとCTMの乗り場は最近、「ラバトバスステーション」という別の場所に変更されたという情報が!

もし電車を正しい駅で降りていたら、観光に行ってからCTMオフィスへ直行していたはず。

そう考えると、うっかり手前の駅で降りたおかげで、先にCTMに立ち寄ることができたのは結果オーライだった。

ある意味ラッキーだったのかも…と、少しだけ自分を慰める。

とはいえ、朝からやらかし続きで、先が思いやられる。

バスステーションはさらに郊外にあり、そこへ行くには時間がかかる。

荷物を預けるのはあきらめて、観光を優先することにした。

今回は時間が限られているので、目的地はひとつに絞って「カスバ・ウダイヤ」へ。

再びinDriveでバイクタクシーを呼び、ラバト観光スタート!

白と青の美しい街並み、カスバ・ウダイヤを歩く

Bab Oudayas

カスバの入口には、17世紀に建てられた歴史的な門「Bab Oudayas(バブ・ウダイヤ)」がどっしりと構えている。

重厚な石造りのアーチと、繊細な装飾が見事。

門をくぐると、一気に雰囲気が変わり、白と青の街並みが広がっていた。

地中海風の白い街

カスバ・ウダイヤは、ラバトの旧市街にある高台の城塞地区。

白く塗られた家々が並ぶ路地は、どこか地中海沿岸の港町を思わせる風情で、静かで落ち着いた空気が流れている。

この街並みは、17世紀にスペインの迫害から逃れてきたアンダルシア系ムスリムたちによって築かれた。

彼らが持ち込んだ建築様式や美意識は、今もこの場所に色濃く残っている。

白い街並みがおしゃれ

家の壁を白く塗るのは、強い日差しを反射して室内を涼しく保つため。

また、清潔さや神聖さを重んじるイスラム文化の価値観も反映されている。

展望台からの景色

カスバの高台からは、広がる大西洋を一望できる展望スポットも。

観光客だけでなく地元の人たちにも愛されている、憩いの場所だ。

猫がいっぱい

路地を歩いていると、そこかしこに猫たちが。

海と猫、この組み合わせにはエッサウィラの面影も感じて、ちょっと懐かしくなった。

日本語が飛び出すカフェ

30分ほど街歩きをしたあと、カスバの中にある人気カフェ「Café des Oudayas」へ。

カウンターでミントティーとお菓子を注文しようとしたところ、まさかの流暢な日本語が返ってきた。

聞けば、スタッフの奥さんが日本人らしく、ご本人も日本語ペラペラ。

モロッコ人男性と日本人女性のカップル、本当によく見かけるなあ…としみじみ。

ミントティーとスイーツで休憩

この日のお菓子(30ディルハム=487円)は、朝食と昼食を兼ねた軽食。

電車内でつまんだポテチ以来、しっかりした食事は初めてだったので、格別においしく感じた。

海を見ながらティータイム

海風が心地よく吹くテラス席からは、大西洋の絶景を眺めながらのティータイム。

暑さはあるけれど、それもまた旅の味。

カスバにはトータルで1時間ほど滞在し、再びinDriveでバイクタクシーを呼んで、いよいよ「ラバトバスターミナル」へと向かう。

次なる目的地はフェズ。

バスが遅れて大ピンチ!フェズでの乗り換え勝負

ラバトバスステーション

ラバトのバスターミナルは、まだできたばかりらしく、建物も設備もピカピカ。

とてもきれいで使いやすそうな印象だ。

ただし、街の中心地からはバイクタクシーで30分ほどかかる場所にあり、立地はあまり良くない。

もう少し近ければ、観光もしやすくて助かるのになあ…と思ってしまう。

1番カウンターで荷物預け代を払う

バスチケットはすでに購入済みだったので、まずは1番カウンターで荷物預け代として6ディルハム(=97円)を支払う。

荷物タグを受け取ったあとは、チケットカウンターのあるフロアからエスカレーターで下へ。

降りた先がバス乗り場になっていて、まだ時間に余裕があったので、近くの売店でパンやサモサなどの軽食を買っておいた。

23番乗り場にバス到着

23番乗り場でバスを待っていると、定刻より少し遅れて到着。

そのまま10分ほど遅れて出発となった。

じつはこのとき、私はかなり焦っていた。

なぜなら、フェズでの乗り換え時間がわずか30分しかないのだ。

しかもモロッコのバスは遅れがち。

出発時点で10分押しているとなると、間に合わない可能性も十分ある。

もし乗り遅れたら、フェズで一晩過ごさなければならないかもしれない…。

念のため、ドライバーには「フェズでシャウエン行きのバスに乗り換える予定です」と伝えておいた。

サモサの軽食

車内では、先ほど買ったパンやサモサ、ヨーグルトジュースを軽くつまみながら、ひたすらフェズを目指す。

途中のトイレ休憩では、なかなか出発せずヤキモキしたが、最終的には予定より20分遅れでフェズに到着。

幸いなことに、シャウエン行きのバスはすでに隣に停まっていて、すぐに乗り換えることができた。

ほっと胸をなで下ろす。

バス座席

バスの座席は基本的に快適だったが、最前列のドライバー側だけは足元が狭く、少し窮屈だった。

それにしても、こんなにも綱渡りのような乗り継ぎは心臓に悪い…。

次回はもう少し余裕をもったルートにしようと、つくづく反省した。

夜のシャウエンに到着。タジンで一日をしめくくる

ついにシャウエン到着

そして夜9時過ぎ、ついにシャウエンに到着。

長い1日だった。

シャウエンは山間の小さな町なので、配車アプリは使えない。

そのため、バスターミナルのすぐ脇に停まっていたシェアタクシーに声をかけることに。

シェアタクシーでメディナへ

ちょうど同じく一人旅中のパキスタン人女性もメディナへ向かうとのことで、2人で一緒に交渉。

結果、ひとり15ディルハム(=243円)でOKだった。

Bab el ain

タクシーは「Bab el Ain(バブ・エル・アイン)」前で降ろしてもらい、そこから徒歩でメディナ内の宿「Hôtel Ouarzazate」へ。

距離はすぐそこ。

部屋に荷物を置いたら、すぐに夕食を食べに出かけた。

すでに時刻は夜9時半を回っていた。

安くて美味しいレストラン「Assaada」

夕食は、宿の近くにある人気のレストラン「Assaada」へ。

安くて美味しいと評判の店だ。

ケフタタジンの夕食

この日は、ケフタタジンとアボカドジュースを注文。

ミートボールが入った熱々のケフタタジンに、濃厚でクリーミーなアボカドジュース。

どちらも想像以上に美味しくて、体にしみた。

まともな食事は朝のカフェ以来だったので、一気に元気が出た気がした。

とはいえ、マラリア薬の副作用か、体調は万全とは言えない中、朝5時にマラケシュを出発して、夜9時半にシャウエンの宿へ到着という強行移動。

体はもうぐったり。

明日は観光は控えめにして、ゆっくり休養する予定にした。

8月5日:使ったお金

マラケシュ→ラバトの電車代、ラバト→フェズ→シャウエンのバス代(計 約7,000円)は事前に購入済み。

・バイタク(フナ広場→マラケシュ駅):13ディルハム(=211円)
・バイタク(Rabat Agdal駅→CTM):13ディルハム(=211円)
・バイタク(CTM→カスバ):20ディルハム(=325円)
・カフェ代(ミントティー等):30ディルハム(=487円)
・バイタク(カスバ→バスターミナル):28ディルハム(=455円)
・荷物預け代:6ディルハム(=97円)
・軽食(パン等):16ディルハム(=260円)
・軽食(チップス等):15ディルハム(=243円)
・シェアタクシー代(バスターミナル→宿):15ディルハム(=243円)
・夕食代(ケフタタジン等):50ディルハム(=813円)
・宿代(3泊分):40.82€(=7,374円)

合計:10,719円