リスボン滞在2日目は、歴史と絶景に浸る一日。
朝はホステルの朝食をしっかり食べて、ベレン地区へと出発。
ここはリスボン観光の定番エリアで、ジェロニモス修道院や発見のモニュメント、ベレンの塔などが集まっている。
今回はあえて混雑を避けて、無料で入れる併設教会と発見のモニュメントだけを見学。
それでも、石棺の美しさやレースのような柱の装飾、大航海時代を象徴する偉人たちの像など、見ごたえは十分。
昼は宿に戻ってエッグタルトとフルーツで軽めのランチをとり、午後はアルファマ地区の坂道を歩いて展望台をはしご。
リスボンの街を見下ろす景色に癒されつつ、最後はチェリー酒と地元レストランの魚料理で締めくくり。
リスボンの魅力は、無料でもたっぷり楽しめるところ。
坂が多くて体力は使うけれど、歩くたびに美しい風景と出会えるのがうれしい。
朝食をしっかり食べて、ベレン地区へ出発

この日の朝は、Lisb’on Hostelの朝食からスタート。
朝食付きの宿だったので、楽しみに食堂へ向かう。

パン、ハム、チーズ、ケーキ、ヨーグルト、フルーツ、ジュース、コーヒー……と、品数豊富。
フレークもあったけれど、さすがに全部は食べきれない。
朝からしっかり食べて、エネルギーチャージはばっちり。
今日はリスボンの中心部から西へ6kmほど離れたベレン地区を訪れる。
このベレン地区は、リスボンの歴史ある港エリアで、「ジェロニモス修道院」や「ベレンの塔」、「発見のモニュメント」などが集まっており、リスボン観光のハイライトのひとつ。
ただ、ジェロニモス修道院は入場待ちの大行列ができると聞いていたため、今回は無料で入れる併設教会だけ見学することに。
ベレンの塔も、現在は外観も内部も工事中との噂があったのでパス。
というわけで、今日は「ジェロニモス修道院の併設教会」と「発見のモニュメント」の2ヶ所だけを回る計画で、10時過ぎに宿を出発した。

宿の近く、Cais Sodré(カイス・ド・レ)駅前で路面電車かバスを待っていたら、先にバスが来たのでそちらに乗車。
728番のバスに乗り、運賃2.2ユーロ(=379円)を運転手に直接支払って出発。

15分ほどで「Mosteiro Jerónimos(モステイロ・ジェロニモス)」のバス停に到着。
すぐ目の前が目的地だった。
ジェロニモス修道院併設教会で大航海時代を感じる

バスを降りてすぐ、ジェロニモス修道院の隣にある「サンタ・マリア・デ・ベレーン教会」の列に並ぶ。
向かって右手にあるのが教会で、左がジェロニモス修道院。
どちらも行列ができていたけれど、教会の方が進みは早く、20分ほどで中に入れた。

入口すぐ右手に見えてくるのが、ポルトガルの偉大な航海者・ヴァスコ・ダ・ガマの墓。
装飾が美しい石棺には、大航海時代の栄光と歴史への敬意が込められている。

堂内に足を踏み入れると、まず目を引くのが繊細な装飾が施された柱の数々。
まるでレースのように彫られた模様が、ヤシの木のような形で天井へと伸びていく。

一部は修復工事中だったものの、荘厳な雰囲気はそのままで、ステンドグラスから差し込む光が堂内をやさしく彩っていた。


教会を出たあと、ジェロニモス修道院の方を見ると、最後尾が見えないほどの長蛇の列。
時間指定チケットを持っていてもかなり待つらしく、並んでいる人たちもなかなか進まず、夏のバカンスシーズンに訪れるのはおすすめしないかも。
リスボンの夏はかなり暑いので、列に並んでいるだけで体力を消耗してしまう。
発見のモニュメントとベレンの塔を遠くから見学

教会からテージョ川の方へ向かって歩くこと5分ほどで、「発見のモニュメント」に到着。
帆船の舳先を模したような形の巨大な記念碑で、先頭にはエンリケ航海王子の像。
その後ろには、ヴァスコ・ダ・ガマ(インド航路開拓)、マゼラン(世界一周航海)、カブラル(ブラジル発見)、詩人カモンイス(『ウズ・ルジアダス』の作者)など、ポルトガルの大航海時代を築いた偉人たちがずらりと並んでいる。

記念碑の裏側にも人物像が彫られており、モニュメント全体で彼らの功績をたたえているのがわかる。

モニュメントの場所から、遠くにベレンの塔が見えたが、やはり噂通り、外観は工事用の足場で覆われていてよく見えなかった。
エッグタルトと果物で休憩

帰り道、エッグタルトで有名な「Pastéis de Belém」に立ち寄ってテイクアウト。
店の前にはカフェ利用とテイクアウトの2列ができていたが、カフェ利用の列はなかなか進まなかった。
テイクアウトにして正解。
さくっと買って、美味しいタルトを手に帰路についた。

帰りも行きと同じ728番のバスに乗り、Cais Sodréまで戻ってきた。
バス停のすぐ目の前にあるスーパーマーケット「Pingo Doce」へ立ち寄る。

このお店には生搾りオレンジジュースの機械があり、1本購入。
さらにカットメロンも一緒に買って、合計3.26ユーロ(=562円)だった。

昼食は、宿の共用スペースでいただいた。
エッグタルト、カットメロン、生搾りオレンジジュースの組み合わせで、甘くて爽やかなひとときを楽しむ。
真昼の一番暑い時間帯は無理せず、宿にこもってブログ作業をしながらゆっくり過ごした。
午後はアルファマ地区へ 坂道と絶景展望台をめぐる

15時を過ぎたところで、まだまだ暑さは残っていたけれど、少し日差しがやわらいできた気がしたので、再び外へ出かけることにした。
向かったのは、リスボン最古の街・アルファマ地区。
石畳の道や古い建物が残るこのエリアを、ゆっくり歩いてみる。
まずは、白く美しい外観が目を引くサンタ・エングラシア教会を外から見学。
このバロック様式の建物は、完成までに約300年を要したとも言われる壮麗な建築だ。
そこからは、急な坂や階段を登って「Miradouro da Graça(グラッサ展望台)」へ。

グラッサ展望台からは、赤茶色の屋根が連なるリスボンの街並みや、サン・ジョルジェ城の姿が一望できる。
カフェスペースも併設されており、落ち着いた雰囲気の中でゆっくり景色を楽しめる。

その後は、さらに坂を上って「セニョーラ・ド・モンテ展望台」へ。
リスボンで最も高い場所にある展望台のひとつで、ここからは街全体を見渡せるダイナミックな景色が広がっていた。
チェリー酒と魚料理 地元グルメと夕暮れのリスボン散歩

坂道を下ってたどり着いたのは、チェリー酒で有名なバー「A Ginjinha」。
メニューはシンプルにチェリー酒のみ。

実を入れるかどうか聞いてくれるので、せっかくだし実入りをチョイス。
ショット1杯1.55ユーロ(=267円)。
見た目は小さいけれど、意外とアルコール度数が高くて、すぐに身体がぽかぽかしてきた。

チェリー酒でちょっと酔いが回ったところで、近くのレストラン「A Merendinha do Arco Bandeira」へ。

ここで選んだのは、高級マデイラ産のカジキと豆入りライスのセット。
水も注文して、合計15.4ユーロ(=2,654円)。
ボリュームも満点で、特に豆入りご飯はかなりしっかりした食べごたえ。
男性でも十分お腹いっぱいになりそう。
リスボンの中心地でこの価格なら、なかなか良心的。

夕食後は、リスボン名物の「サンタ・ジュスタのリフト」をちらりと見学。
19世紀に造られた鉄製のエレベーターで、どこかエッフェル塔を思わせるようなレトロなデザイン。
今でも展望台として人気の観光スポットだ。

今日最後に訪れたのは「サン ペドロ デ アルカンタラ展望台」。
出店が並び、DJが音楽を流すなど、にぎやかで開放的な雰囲気。

20時前に着いた頃には、ちょうど夕焼けが街を染め始めていた。
ここも標高が高く、セニョーラ・ド・モンテ展望台に負けないほどの広がりある眺望が楽しめる。
リスボンは坂が多くて歩くのがなかなか大変だけど、美しい街並みと無料の展望スポットが充実していて、散歩だけでも十分楽しいのが魅力。
今日は3ヶ所も展望台を巡って、さすがに足が疲れた……。
明日は少しゆっくり過ごそうと思う。
8月14日:使ったお金
この日は無料の観光スポットを中心に回ったので、出費は主に食費と交通費だけ。
・バス代(Cais Sodré↔ベレン地区):4.4ユーロ(=758円)
・エッグタルト:1.5ユーロ(=258円)
・スーパー買い物代(フルーツ等):3.26ユーロ(=562円)
・チェリー酒:1.55ユーロ(=267円)
・夕食代(カジキのグリル等):15.4ユーロ(=2,654円)
・スーパー買い物代(酒等):2.27ユーロ(=391円)
合計:4,890円