8日間滞在したスースを離れ、再び首都チュニスへ。
電車かルアージュか迷った末、遅延の多い電車は避けてルアージュで移動することに。
約2時間15分の道のりを経てチュニスに到着後、事前予約せずに飛び込みで安宿を探してみたものの、あいにくどこも満室で全滅。
最終的にはメディナ内のドミトリーにチェックインした。
移動と宿探しで汗だくになったあとは、冷房の効いたレストラン「Bab Tounès」での夕食。
イカとエビのスパイシーなカムーニアが、疲れた体にじんわり染み渡った、そんな一日。
電車を避けて、ルアージュでチュニスへ移動
今日は、8日間を過ごしたスースを離れ、首都チュニスへ戻る日。
チェックアウトの時間ギリギリまで部屋でぶどうを食べながらのんびりくつろぎ、午後からの移動に備える。
移動手段は、電車かルアージュ(乗合タクシー)かで少し迷った。
電車はスファックスやガベスといった遠方から来るため、いつ到着するか予測がつかず、過去の遅延も思い出して断念。
ちょっと割高にはなるけれど、今回は確実に出発できるルアージュで帰ることに決めた。
まずは、以前エル・ジェムへ日帰りしたときにも利用したルアージュ乗り場へ向かう。
この日は配車アプリ「inDrive」の料金が高騰していたので、久々に流しのタクシーを利用。
普段はひとり旅の安全のため、極力避けているけれど、昼間のスースの雰囲気なら大丈夫だろうと判断した。
乗り場に到着後、チュニス行きのチケットを13.5ディナール(=682円)で購入。

チュニス行きの乗り場がどこか分からず近くの人に聞くと、なんとチケットカウンターのすぐ目の前に停まっていた。
半券をもぎられ、車内へ案内される。

今回の車両は、前回のエル・ジェム行きとは違い横3列の配置。
私は一番後ろの3人がけ席に通され、隣には男性が座ってきた。
腕が当たって狭い上に、その部分が妙に暑い。
出発は12時45分。
乗客が集まり次第の出発というルアージュのルールに従い、少し待ってからの出発となった。
途中、渋滞にも巻き込まれつつ、チュニスのルアージュ乗り場付近には15時ごろ到着。
約2時間15分の移動だった。
所要時間は電車と大差ないかもしれないけれど、「いつ来るか分からない電車をホームで待つストレス」や「到着時間が読めない不安」を思えば、ルアージュの方が精神的にはラクかもしれない。
到着後は、そのままチュニス中心部まで歩いて向かう。
宿探しは難航…結局はメディナ内のドミトリーへ
実は今夜の宿はまだ未定。
というのも、チュニスの宿は全体的に高めで、事前予約せずに現地交渉してみようと思っていたのだ。
Le Palmariumというショッピングモール近くの小道沿いには、いくつかの安宿が密集している。
初日の滞在中に目星をつけておいた数軒を訪ねてみたけれど、どこも満室で断られてしまった。
さらに他の宿も何軒か回ったけれど、エアコン付きの個室でリーズナブルなところは見つからず、結局はAgodaでメディナ内のドミトリーを予約することに。

メディナの中心通りは観光客で賑わっているけれど、少し奥に入ったり細い路地に入ると、昼間でも人通りが少なくて薄暗く、一人で歩くにはちょっと心細い。
このエリアの宿に泊まるなら、チェックインはなるべく明るいうちが安心。
夕食も早めに済ませて戻るのがよさそう。

この日泊まったのは、メディナ内にあるユースホステル「Auberge de Jeunesse」。
ロの字型の建物の真ん中には緑があふれる中庭があり、シンプルだけどどこかおしゃれな雰囲気。
共用スペースものんびりと落ち着けて、旅の休憩にちょうどいい場所だった。

ドミトリーは女子専用の10人部屋。
Agodaに掲載されていた写真とはだいぶ違っていて、ちょっとがっかり。
さらにGoogleマップの口コミには、南京虫や盗難の情報もあって少し不安だったけれど……それでも一泊朝食付きで2,407円という安さには抗えなかった。
部屋にはエアコンがあるものの、こちらから頼まないとつけてもらえず、外出中には勝手に消されてしまうため、毎回フロントにお願いする必要がある。
でもスタッフは常に受付にいるわけではなく、どこかへ行ってしまっていることもあり、その点はちょっと面倒だった。
ルアージュ移動と宿探しで汗だくになったので、チェックイン後すぐにシャワーを浴びてさっぱりし、夕食へと出かけた。
Bab Tounèsで味わう、スパイシーシチューと静かな夜

この日訪れたのは、メディナ内にあるチュニジア料理店「Bab Tounès」。
エアコンの効いた落ち着いた店内で食事ができる、なかなか素敵なお店。
チュニジアでは高級店でないと、冷房が効いた屋内でゆっくり食事ができるレストランは少ない。

まずはパンと一緒に前菜が登場。
チュニジア名物の辛口ペースト「ハリッサ」はパンにつけて味わう。
もうひとつのチーズは、リコッタのようにやさしい味わいで、くるみの食感がアクセントになっていた。

メインには、イカとエビのカムーニア(シチュー)を注文。
クミンとにんにく、トマトが効いたスパイシーな魚介の煮込み料理で、パンに浸して食べると旨みがじゅわっと染み込んで最高だった。
お会計は水込みで37.5ディナール(=1,895円)。
チュニジアにしてはちょっと高めだけど、ハエのいない屋内で、冷房の効いた快適な空間で食べられるというだけでも、十分価値がある。
移動と宿探しでどっと疲れたこの日は、夕食を終えて日が暮れる前に宿へ戻り、20時にはベッドへ。
念のため、トラベルシーツにくるまって就寝。
南京虫が出ませんように……!
9月6日:使ったお金
ルアージュ移動で出費は少し多めだったけれど、電車より早く着けて満足な一日だった。
・タクシー代(宿→ルアージュ乗り場):4.3ディナール(=217円)
・ルアージュ代(スース→チュニス):13.5ディナール(=682円)
・宿代(1泊分):2,407円
・夕食代(イカとエビのカムーニア):37.5ディナール(=1,895円)
合計:5,201円