フランクフルト滞在2日目。
この日は、夕方に日本からやってくる家族との再会を控えつつ、午前中はひとりで旧市街を少しおさんぽすることに。
曇り空のもと、雨に濡れた石畳がしっとりと美しいレーマー広場を歩き、歴史ある旧市庁舎や大聖堂を眺めながら、中世の雰囲気が色濃く残る街並みを味わう。
マイン川にかかる鉄橋「アイゼルナー・シュテーク」では、恋人たちの南京錠を眺めながらのんびり川沿い散歩。
お昼は木曜限定の市場「Wochenmarkt Kaisermarkt」で、炭火焼きのチューリンガーソーセージをぱくり。
午後は駅前の東横INNにチェックインし、スーパーで夕食の買い出し。
そして夕方には無事家族と合流し、部屋でフエットやチーズを並べて、ささやかな再会ディナー。
久しぶりに顔をそろえた家族と、にぎやかで穏やかな時間が流れていった。
フランクフルト旧市街をおさんぽ|レーマー広場と大聖堂へ
今日は11時にチェックアウトを済ませ、今晩家族と一緒に泊まるホテルに荷物を預けてから、少しだけレーマー広場周辺を散策することにした。

レーマー広場のすぐそばに、赤レンガでできた重厚なアーチ橋がかかっている。
曇り空と雨に濡れた路面が、建物の色合いをよりいっそう深く引き立てていて、なんとも味わい深い風景だった。

フランクフルト旧市街の中心に広がるレーマー広場には、絵本の世界のような三角屋根の家々がずらりと並んでいる。
カラフルな木組みの建物に囲まれた空間は、まるで中世の町に迷い込んだかのような雰囲気。
小雨が降ったりやんだりする肌寒い朝でも、観光客や地元の人たちの声が広場ににぎやかに響き、中央に立つ正義の女神像が静かに街を見守っていた。

広場に面して建つ、三角屋根が並ぶゴシック様式の旧市庁舎も印象的だ。
実はこの広場にある建物の多くは、第二次世界大戦中の空襲で大きな被害を受けている。
戦後、人々の記憶と誇りを取り戻すために、中世の姿をできる限り忠実に再現するかたちで丁寧に再建されたのだという。
今見られる美しい街並みにも、そんな復興の歴史が静かに息づいている。

広場の奥にそびえる、赤茶色の塔をもつゴシック様式の教会は、フランクフルト大聖堂。

内部は無料で見学でき、荘厳な雰囲気に包まれている。
高い天井とアーチが印象的で、歩いていると自然と声をひそめたくなるような静けさがあった。
現在の建物も戦後に再建されたものだけれど、実はこの大聖堂、かつて神聖ローマ帝国の歴代皇帝が選出され、戴冠式も行われたという由緒ある場所。
高くそびえる尖塔と、今も静かにたたずむ空間には、そんな歴史の重みが感じられた。
マイン川の風景とチューリンガーを楽しむ街歩き

大聖堂をあとにして川沿いへ向かうと、やがて見えてきたのが鉄の歩行者橋「アイゼルナー・シュテーク」。
19世紀に建てられた橋で、重厚な鉄の構造と、対岸へと続く優美なアーチが美しい。
小雨にけむる空の下でも、橋の存在感はひときわ際立っていた。

橋の欄干には、世界中のカップルたちが取りつけたカラフルな南京錠がぎっしり。
ここはどうやら、恋人たちの願いを込める聖地のよう。
鍵の数だけ、それぞれのストーリーがあるんだろうなと想像しながら歩いた。

フランクフルト中央駅の近くで開かれている木曜限定のローカル市場「Wochenmarkt Kaisermarkt」にも立ち寄ってみた。
屋台がぽつぽつ並ぶなか、炭火でソーセージを焼いている香ばしい香りに誘われて、そこで昼食をとることに。

選んだのは、ドイツ中部・チューリンゲン地方発祥の名物「チューリンガーソーセージ」。
細長く、香辛料のきいたソーセージが炭火でこんがりと焼かれ、パンに挟んで提供された。
好みでケチャップやマスタードをかけてかぶりつく。
パリッとした皮の中からジュワッとあふれる肉汁と、ほんのりスパイシーな風味が最高だった。
駅チカで安心感たっぷり、東横INNフランクフルトにチェックイン

13時過ぎに宿に戻ると、まだチェックインの時間前だったけれど、一部屋だけ先に使わせてもらえることに。
さすが東横INN、部屋に入るとまるで日本に戻ってきたかのような安心感。

ユニットバスやケトル、冷蔵庫も完備されていて、まさに“いつものあの感じ”。
ツインルームを2部屋、朝食付きで4人合計約26,000円。
駅のすぐ横という立地を考えたら、かなりお得に感じた。

今日は夕方遅くに空港に到着する家族のために、早めに夕食の買い出しをしておくことに。
スーパーで目に入ったのは、大好きなスペイン産のフエット(生サラミ)。
スペインで初めて食べて以来のお気に入りで、いつか家族にも食べさせたいと思っていたもの。
迷わず2本購入。

そのほか、ワイン、サラダ、フルーツ、チーズなどを買って、合計37.8ユーロ(=6,535円)。
どうやら家族は機内食でお腹があまり空いていないらしいので、軽めにつまめるものを中心に揃えておいた。
家族を空港で出迎え、ホテルの部屋で久しぶりの乾杯

夕方、家族を迎えに空港へ向かうため、まずはフランクフルト中央駅のチケットカウンターへ。
ここではまず受付で整理券をもらい、20分ほど呼ばれるのを待たなければならないので、余裕をもって行くのが安心。

空港と中央駅の片道切符は一人6.6ユーロ(=1,138円)だけれど、今回は「RMVグループ1日券(5人用)」を21.4ユーロ(=3,696円)で購入。
私が空港との往復で2回、家族が1回ずつ乗る計5回分(本来なら33ユーロ)と考えると、差額11.6ユーロぶんお得になる計算。
この1日券の下部には、利用者全員の名前を記入する欄があるので、忘れずに書く必要がある(未記入だと無効になるので注意)。
無事チケットを購入し、空港で家族と合流。
そのままホテルへと戻り、チェックイン。

部屋では、メロン、ブルーベリー、サラダ、チーズ、そしてフエットとともに、ワインとビールで乾杯。
久しぶりの家族だんらんに、なんだかじんわりと幸せな気持ちになった。
日本からはるばるドイツまで来てくれた家族と、こうして再会できたことが、ただただ嬉しい。
明日は朝から、ロマンチック街道の出発点であるヴュルツブルクへ。
母がずっと行きたがっていた、憧れの街。
美しい街並みを、みんなで一緒に歩けるのが今から楽しみ。
9月11日:使ったお金
今日から4人分の旅費を記載します。
・昼食(チューリンガー):4.5ユーロ(=778円)
・スーパー買い物代(フエット等):37.8ユーロ(=6,535円)
・宿代(1泊分):127.11ユーロ(=24,666円)
・宿代(税金分):8ユーロ(=1,383円)
・4人分eSIM代(2GB×15日間):9,040円
・RMVグループ1日券(5人用):21.4ユーロ(=3,696円)
合計:46,098円