パタゴニアでは体調を崩し、思うように動けない日も多かった。
そんな中で旅程を終え、私たちはチリの首都サンティアゴへ向かった。
エル・カラファテから飛行機を乗り継ぎ、丸一日かけてたどり着いた大都会。
翌日はアルマス広場やモネダ宮殿を歩き、サンタ・ルシアの丘から街を見下ろし、ワインバーや魚市場でチリの食も楽しんだ。
内陸の街とは思えないほど新鮮な魚介に驚かされ、市場の活気に南米らしさを感じる。
翌朝は早朝便でメキシコシティへ移動し、そこから父は日本への直行便で帰国予定。
長く続いた親子旅も、いよいよ終盤に差しかかってきた。
12月10日 パタゴニアを離れてサンティアゴへ、長い移動日の記録

今日はパタゴニアを離れ、チリの首都サンティアゴへ向かう移動日。
エル・カラファテを10時半に出発する国内線に乗るため、出発2時間前を目安に空港へ向かうことにした。
今回は、エル・カラファテのバスターミナルに貼られていた張り紙を見て、Bosques Andinos社の乗合空港シャトルバンを予約。
WhatsApp(+5492966545602)で連絡を取り、料金は一人15,000アルゼンチンペソだった。
宿から空港まではおよそ25分ほどで到着。

エル・カラファテ空港はこぢんまりとしていて、チェックインから搭乗ゲートまでもあっという間。
今日はまずブエノスアイレスのホルヘ・ニューベリー空港へ向かい、そこから国際線に乗り継いで、チリのサンティアゴには21時到着予定。
丸一日かけての大移動だ。

今回も利用したのはアルゼンチン航空。
正直あまり期待はしていなかったけど、やっぱり機内食はなく、クッキーとジュースのみのシンプルなサービスだった。

ホルヘ・ニューベリー空港には13時半ごろに到着。
ブエノスアイレスには2つの空港があり、往路ではエセイサ国際空港を利用したけれど、今回は市内中心部に近いホルヘ・ニューベリー空港。
エセイサ空港よりも規模は小さく、ターミナルも一つだけ。
案内表示に従って、国際線の出発フロアまで歩いて移動した。

出国審査を抜けた先にあるカフェでエンパナーダを購入し、ここで簡単に昼食を済ませた。

トランジット時間は約5時間。
その間はパソコン作業をして時間を潰し、ようやく搭乗開始となった。

国際線とはいえ距離が近いからか、この便でも機内食の提供はなし。
スナック菓子とジュース、そしてコーヒーだけだった。
サンティアゴに到着するころには、さすがにお腹はペコペコ。
サンティアゴでは、セントロ(ダウンタウン)地区のど真ん中にある宿に2泊する予定だけど、夜は人通りが少なく、歩くには少し危険そうなエリア。
少し割高だったけれど、空港の売店でお弁当を購入してから空港を出ることにした。

配車アプリのUberでタクシーを呼び、宿へ向かう。
所要時間は15分ほどで、あっという間に到着。

今日から2泊する宿は、観光にも便利な立地にある「Hotel Santa Lucia」。
ツインルームで、部屋には専用バスルーム付き。

シャワーの排水溝はやや詰まりがちだけど、南米の安宿あるあるなので、これはもう仕方ない。

夕食はテリヤキ弁当。
本当は私はエビアボカド丼を買っていたのだけど、父が間違えてそれを食べてしまっていた。
「これ全然テリヤキの味しないんだけど」と言いながら食べる父。
「当たり前だろ…(# ゚Д゚)」と一瞬キレそうになったけど、なんとかこらえた。
年配の親を連れての旅は、やっぱり色々と大変なのだ……。
12月11日 サンティアゴ街歩きと魚市場グルメ、親子旅の終盤を感じる一日

朝9時過ぎ。
前夜は移動で遅くなったので、少しゆっくり起きてから朝食会場へ向かった。

なんとこの宿は、想像以上に豪華な朝食付きだった。
卵、ハム、チーズ、フルーツ、ヨーグルト、マフィンやパン、ジュース、コーヒーなど、品数も豊富。
父も「これはいいね」とご満悦で、朝からしっかり食べていた。
今日は1日サンティアゴの市内観光。
長距離移動が続くので、ここで少しペースを落とし、ひと息ついてから、明日はまたメキシコへ向かう予定だ。

まず向かったのは、宿から徒歩5分ほどの場所にあるアルマス広場。
観光客と地元の人が自然に混ざり合う、まさに街の心臓のような場所だ。
訪れたのはクリスマス直前。
広場には大きなツリーが飾られ、真夏の空気の中に、年末らしい雰囲気が少しだけ漂っていた。

広場に面して建つサンティアゴ大聖堂は、スペイン植民地時代からこの場所にあり続けてきた宗教建築。
地震と再建を何度も繰り返しながら姿を変えてきたが、街の中心としての役割だけは、今も変わらず受け継がれている。

内部は無料で見学でき、想像していた以上に美しかった。
思わず足を止めて、しばらく天井や装飾を見上げてしまう。

教会を出ると、広場でちょうどチリ名物の大道芸「チンチネーロ」が披露されていた。
背中に大きな太鼓を背負い、足につけた紐で太鼓やシンバルを叩きながら、踊るようにリズムを刻む独特のパフォーマンス。
そのすぐ奥では、金色の像に扮したパフォーマーが、微動だにせず立ち続けていた。

モネダ宮殿方面へ歩いていく途中で、一際目を引く美しい建物が現れた。
サンティアゴ銀行ビル(左)と証券取引所ビル(右)。
どちらも20世紀初頭に建てられた重厚な建築で、ヨーロッパの影響を色濃く感じさせる外観が印象的だった。

次に訪れたのは、モネダ宮殿。
現在はチリ大統領府として使われている建物で、18世紀に建てられたもの。
白い外壁と左右対称の落ち着いた佇まいが印象に残る。
警備は厳重だが、外観は自由に見学でき、サンティアゴ中心部を象徴する存在となっている。

モネダ宮殿から大通りをまっすぐ歩くと、サンタ・ルシアの丘公園に行くことができる。
小高い丘を整備した公園で、噴水や階段、展望スポットが点在し、市内を一望できる景色が人気だ。
夕方以降は治安面が気になるため、明るい昼間の時間帯に訪れるのがおすすめ。

城壁のような石造りの壁に囲まれた階段を、ゆっくりと登っていく。
この石造りの構造物は、スペイン人がサンティアゴ建設の過程で築いたもので、先住民族マプチェとの争いの中で、防衛や支配のために使われてきたものだ。
もともとこの丘は、マプチェの人々が暮らしていた土地だった。
整備された公園を歩きながら、目の前の城壁や階段が侵略する側によって造られたものだと思うと、ここは単なる観光地ではなくなる。
征服の痕跡が、そのまま風景の一部になっている場所だ。

丘の頂上にある展望台からの眺め。
高層ビルが立ち並ぶサンティアゴの街並みが一望でき、想像以上の大都会ぶりに驚かされた。

公園での散策を終えたあとは、公園のすぐ横にあるラスタリア地区へ。
このエリアにあるワインバー「Bocanáriz」で、少し休憩することにした。
ラスタリア地区は、レストランやバー、ギャラリーが並ぶおしゃれな雰囲気で、治安も良さそうに感じる。

チリといえば、やっぱりチリワイン。
パタゴニア滞在中は風邪がひどく、外食やお酒をほとんど楽しめなかったので、今回はリベンジのつもりで、ワインを3種飲み比べしてみた。
ほろ酔い気分になったところで、いよいよ夕食へ向かう。

ラスタリア地区から20分ほど歩くと、魚市場の Mercado Central de Santiago に到着。
サンティアゴは海に面した街ではないけど、少し足を伸ばせば海があり、何よりチリという国自体が、細長く海岸線を抱えた地形をしている。
そのため、内陸のこの街にも、新鮮で質の良い魚介類が当たり前のように集まってくる。

市場内にはシーフードレストランがずらりと並び、どの店も必死に呼び込みをしている。
そんな中で、まったく呼び込みをしていなかったが、Googleマップの口コミ評価が高かった「Donde Blanca」という店を選んでみた。
2階席は落ち着いた雰囲気で、ゆっくり食事ができる。
ただし店内にトイレはなく、市場内にある有料トイレを利用する必要がある。

席につくとすぐに、サービスとしてシーフードスープ、パン、そしてピスコが運ばれてきた。
ピスコはブドウから造られる蒸留酒で、ショットで飲むと、香りとアルコールの強さが一気に伝わってくる。

この日の夕食は、シーフードパエリアとシーフードスープ。
ムール貝のほか、アサリやハマグリのような貝がいくつも入り、さらにイカやカニも加わって、魚介の旨みがしっかり感じられる。
これだけ具だくさんの贅沢なスープは、日本ではなかなか味わえないだろう。
サンティアゴは内陸の街だけれど、魚介の満足度はかなり高く、さすがチリだと思える夕食だった。
17時過ぎには少し早めに宿へ戻り、この日は早めに就寝。
明日は早朝に空港へ向かい、LATAM航空の直行便でメキシコシティへ移動する。
久しぶりのメキシコシティ。
ここから日本への直行便で父は帰国する。
長く続いた親子旅も、ようやく終盤に差しかかってきた。
12月10日〜12月11日:使ったお金
12月10日
・航空券代(エル・カラファテ→サンティアゴ):78,160円
・昼食代(エンパナーダ):7,600アルゼンチンペソ(=897円)
・弁当代(エビアボガド弁当等):18,500チリペソ(=3,182円)
・タクシー代(空港→宿):17,883チリペソ(=3,020円)
・宿代2泊分:66.3ドル(=10,784円)
合計:96,043円
※10日に支払った乗合送迎車代は、パタゴニアでの合計に含めるため9日分に計上しています。
12月11日
・お土産代(飴300g):3,000チリペソ(=516円)
・ワインバー:16,500チリペソ(=2,838円)
・夕食代(シーフードパエリア等):32,450チリペソ(=5,582円)
・ビール:1,350チリペソ(=232円)
・水:460チリペソ(=79円)
・タクシー代(宿→空港):17,361チリペソ(=3,154円)
合計:9,247円
※12日に支払ったタクシー代は、チリでの合計に含めるため11日分に計上します。
これまでの旅費の合計
パタゴニアからチリでの旅費の合計は104,535円でした。
・航空券代(エル・カラファテ→サンティアゴ):78,160円
・チリでの滞在費(2泊):クレカ払い17,855円+キャッシング8,520円=26,375円
合計:104,535円(2人分)
父が全額負担してくれることになり、私の負担は 0円。
よって、日本出国からチリまでの旅費の総合計は、2,905,205円でした。
※22,390チリペソ(=3,851円)が余ったので、次回のチリ旅行に持ち越します。


