今日は、ずっと楽しみにしていた死海へ。
世界でいちばん海抜が低いこの塩の湖は、塩分濃度がとにかく高くて、沈もうとしても沈まない。
ぷかぷかと水の上に浮かんでいるだけで、笑いが止まらないほど不思議な感覚だった。
さらに、ミネラルたっぷりの泥を体中に塗ってパックすると、肌はつるつるのもちもち。
自分の腕をいつまでも触っていたくなるくらい、すべすべになった。
泳いで、泥塗って、最後はパラソルの下のビーチベッドでお昼寝。
今回は、死海でぷかぷか&泥パックを満喫した1日の旅の記録。
JETTバスに乗って、日帰りで死海へ出発!
アンマンから死海へは、国営の長距離バス会社「JETT(ジェット)」を利用。
バスチケットだけの販売もあるけれど、今回はリゾートホテル「O Beach」での滞在と昼食がセットになった往復ツアー(35ディナール=7,255円)を、JETTの公式サイトからネットで予約して参加した。
移動もビーチもランチもすべて込みで、初めてでも気軽に楽しめるプラン。

朝はUberで「JETT Abdali Office」まで移動。

オフィス前に停車したバスに、スマホの予約確認メールを見せて乗車。
出発は8時。
O Beachリゾートで、死海をのんびり満喫
途中の7th Circleで数名ピックアップしながら、アンマンから約2時間で死海に到着。

到着後、O Beachのチケットブースで予約メールを見せて入場チケットを受け取る。
ほかのバスの乗客たちはバスチケットだけだったようで、その場でデイパスを購入している人が多かった。
私はネットで事前予約していた分、5ディナール(=1,026円)お得だった。


リゾートの入口では、死海の海抜に関する案内板がお出迎え。
死海は海抜マイナス約430メートルで、地球上で最も低い場所にある。
実はこの死海、年々少しずつ水位が下がっていて、面積も昔よりかなり縮小している。
近年では年間1メートル以上のペースで水位が低下していると言われていて、その原因は、
・ヨルダン川からの水の流入減少
・農業や工業用水による過剰な水の使用
このままだと、2050年には干上がる可能性もあるなんて話も。
今の死海の姿を見られたのは、貴重な体験だったのかもしれない。

建物に入ると、まずはホテルのレセプション。
ここでチケットの半券をちぎってもらい、いよいよリゾート内へ。
残った半券は、昼食のレストランに入るときに必要になるので、なくさないように注意。

リゾートの目の前には、どーんと死海が広がっている。
一見すると海のようだけれど、実はこれ、海ではなく塩湖。
ヨルダンとイスラエルの間にある、外海とつながっていない内陸の湖だ。
それなのに、塩分濃度はなんと海水の約10倍もある。
そのおかげで、体が自然に浮かんでしまうという不思議な水辺。
そして塩分が高すぎるせいで魚などの生き物が生息できず、まさに「死海」という名前の通りになっている。
向こう岸に見えるのはイスラエルの山並み。
静かで、人も少なく、独特な風景が広がっていた。

リゾート内には宿泊棟もあって、私が乗ってきたバスには、ここに泊まってのんびり過ごす人の姿もあった。

日帰り利用でも使える死海ビューのプールがあり、その中にはバーカウンターも設置されていて、プールに浸かりながらドリンクを楽しめるようになっている。


プールサイドにはビーチベッドがずらりと並び、ここで海を眺めながら昼寝するのもきっと気持ちいい。
ぷかぷか浮かんで、泥を塗って、ビーチでお昼寝
「O Beach」リゾートの敷地内から、階段を降りてそのまま死海へアクセスできる。

このビーチはリゾート宿泊者専用のエリアになっていて、貴重品などの管理もそこまで神経質にならなくて大丈夫そう。
ビーチベッド、シャワー、そして死海の泥まで、すべて無料で使えるのがありがたい。

死海の岸辺には、まるで白い珊瑚のように見える塩の結晶が、岩や流木に層になってびっしりと固まっている。
これは水分が蒸発して塩分が結晶化し、何層にも重なっていくことでできるものらしい。

美しいけれど、かなり尖っていて危険。
裸足で歩くと怪我をするので絶対にやめたほうがいい。
実際に足を血だらけにしている人も見かけた。
たぶんその傷で死海に入って、激痛に悶えたに違いない…。
ビーチサンダル必須。
今回のツアーには、私のほかに日本人女性のYOKOさんも参加していて、すぐに仲良くなって一緒に死海を満喫。
死海は塩分濃度がとても高く、人の体が沈まないことで有名。
だからよくある「新聞や本を読みながら浮かぶ写真」も、ほんとに簡単に撮れる。
YOKOさんはさすがで、ちゃんと英語の本を持参していた。

私も借りて真似してみる。
もちろん読めないけど、読んでる風で(笑)
おかげで「それっぽい」写真が撮れて大満足(*´∀`*)

岸に上がるときは、鋭い塩の結晶で足を切らないよう、慎重に一歩一歩進む必要がある。
ここで怪我をすると、その後死海に入るたびに、塩分がしみてとんでもない痛みに襲われることになる。

岸辺には、死海の泥もたっぷり置いてある。
この黒っぽい泥には、マグネシウム、カルシウム、カリウムなど、肌に良いとされるミネラルが豊富に含まれていて、天然の美容パックとして有名。

日本だと高価で売られているこの泥を、現地で全身に惜しみなく塗れるなんて、なんて贅沢…!
ただし塩分も多く含んでいるので、目に入るとめちゃくちゃしみるらしい。
こわいのでおでこは避けて、顔の下半分と腕や脚に塗りたくる。

なんだか怪物みたいなシュールな姿になっていた(笑)

日光の下で泥が乾くのを待ち、表面がパリパリになったら死海に入って泥を落とし、最後にシャワーでしっかり洗い流す。
すると、びっくりするくらい肌がつるつる・もちもちに……!
いつまでも撫でていたくなるような、自分の肌じゃないみたいな触感に感動。
この泥パックは、肌の負担を考えると1日3回までが推奨らしいけど、私は2回で十分満足。

死海でぷかぷか浮かび、泥パックも楽しんで、心はすっかり満たされた。
ビーチベッドで少し休もうと横になったら、あまりの気持ちよさにそのまま爆睡。
目が覚めたら、なんと14時半。
ランチの提供時間は13時〜16時だったので、急いでシャワールームへ向かった。

レストランのすぐそばにあるシャワールームは、個室がたくさんあり、脱衣スペースとシャワースペースがしっかり分かれていてとても使いやすかった。

手洗いやメイク用のスペースも広くて快適。
シャワーでさっぱりしたあとは、ここで日焼け止めを塗り、いざランチへ。
死海を眺めながら、テラス席で贅沢ビュッフェランチ
レストランの入口で、ランチのチケットをスタッフに渡して入場。

席は屋内とテラス席から選べるが、迷わず死海ビューのテラス席を選んだ。
死海を眺めながらの食事なんて、そうそうできるものじゃない。

ビュッフェ台には、サラダ類、ヨルダン料理、パスタ、デザートなどが並んでいて種類も豊富。

飲み物は水すら有料なので、バーカウンターで別途注文するスタイルだった。


昼寝のあと、死海を見ながらゆっくりと味わうランチは、思っていた以上に贅沢な時間だった。

食後はコーヒーを注文して、デザートと一緒にゆったりといただく。

レストランのスタッフに「写真撮ってもらえますか?」とお願いしてみたら、笑顔で快く引き受けてくれ、色んな角度から何枚も撮ってくれた。
そのホスピタリティに、思わずほっこり。
そんなふうにのんびりと過ごしていたら、あっという間に集合時間の16時20分に。
気づけば、まるっと1日が過ぎていた。

帰りのバスでも、行きと同じくぐっすり爆睡。
アンマンに到着後、昨日も訪れた「Hashem Restaurant Down Town」へYOKOさんと一緒に向かった。
ファラフェル、フムス、ムタバルを囲みながら、お互いの旅の話に花が咲く。
この旅で日本人と出会ったのは、YOKOさんが2人目だった。
こんなにゆっくり日本語を話したのは、出発してから初めてかもしれない。
母国語で何気ない会話ができる時間が、想像以上に心に染みた。
4月27日:使ったお金
リゾートホテル「O Beach」での滞在と昼食がセットになった死海ツアーはかなりお得!
移動も施設利用もビュッフェも全部込みで、この価格はコスパ高すぎた。
・タクシー代(2回分):2.81ディナール(=602円)
・死海ツアー:35ディナール(=7255円)
・コーヒー代:2ディナール(=410円)
・夕食代(ファラフェル等):2ディナール(=410円)
合計:8,677円