【25】丘の上の古代遺跡アンマン城塞と猫カフェで過ごす一日(2025.4.28)

ヨルダン

今日は、アンマン市内でいちばん高い丘「ジャバル・アル=カラア」にあるアンマン城塞(シタデル)へ。

ここは、なんと紀元前から人が暮らしていた場所。

ローマ時代のヘラクレス神殿、ビザンティン時代の教会、ウマイヤ朝の宮殿など、時代ごとの遺跡が点在している。

丘の上からは、アンマンの街並みやローマ劇場を一望できて、絶景スポットとしてもおすすめ。

夕方からは、一昨日の街歩きで見つけたカフェ「Sade Cafe Amman」へ。

ラップトップを持ち込み、猫たちに囲まれながらサンドイッチをつまんで作業。

今日は、古代から続くアンマンの歴史に触れ、現代の街角で猫たちと過ごした一日の記録。

アンマン城塞を歩く|ローマ・ビザンティン・ウマイヤの歴史遺構を巡って

今日は、宿から坂道を登ってすぐの高台「ジャバル・アル=カラア」へ。

ちょっと道がわかりにくくて迷ったけど、なんとかシタデルの入口にたどり着いた。

入口でチケット購入

入場料は3ディナール(=612円)。チケットを買って、いざ中へ。

アンマンの街並み

見晴らしのいい丘の上からは、ローマ劇場やアンマンの街並みを一望できる。

坂道を登るのは少し大変だったけど、それを忘れるほどの絶景が広がっていた。

ローマ劇場
城塞内の案内マップ

城塞の中は思ったより広く、まずは入口にある案内マップで全体をチェック。

ここは、ローマ、ビザンティン、ウマイヤと、いくつもの時代を経てきた歴史の詰まった場所。

ヘラクレス神殿

まず向かったのは、シタデルのシンボル「ヘラクレス神殿」。

2世紀ごろ、ローマ皇帝マルクス・アウレリウスの時代に建てられた壮大な神殿跡だ。

いま残っているのは、いくつかの巨大な柱だけだけど、その一本一本が驚くほど太く高い。

アンマンの街を背景に立ち並ぶ柱は、まるで時空を超えてきたような迫力。

神殿跡の背後に広がるアンマンの街並み

神殿の奥には、小さな博物館がある。

ヨルダン考古学博物館

旧石器時代の石器からローマの彫像、ウマイヤ朝の装飾品まで、ヨルダン各地の遺物が集められている。

大理石のダイダロス像

ローマ時代に制作された、大理石のダイダロス像。

繊細な彫刻からは、当時の高度な技術と美意識が伝わってくる。

アイン・ガザルの石像

中でも特に印象に残ったのが、世界最古級ともいわれる「アイン・ガザルの石像」。

なんと紀元前6500年ごろのもので、丸い目をした素朴で不思議な表情の像は、土偶のような雰囲気。

どこか不気味さと愛嬌が入り混じっていて、思わずじっと見入ってしまった。

ウマイヤ宮殿

さらに奥に進むと、8世紀頃に建てられたウマイヤ宮殿が姿を現す。

ドーム状の屋根は復元されたもの

ここは当時、アンマンを治めていた総督の住居だった場所。

現在は、復元された丸いドーム屋根の建物や、石造りの門、柱の跡が残っている。

外観はイスラム建築らしいシンプルな造りだけど、中に入るとビザンティン様式の意匠が施されていて、時代の交差点のような建物だった。

ビザンティン建築らしいデザイン
ウマイヤ朝の貯水池

宮殿のすぐそばには、大きな円形の貯水池が今も残っている。

高台に築かれたこの城塞で、どうやって水を確保していたのか――その答えが、この貯水槽にある。

石を積み上げて造られた構造で、内部には水を汲みやすくするための階段も設けられている。

限られた水資源を有効に使うための、ウマイヤ朝時代の知恵と工夫が詰まった設備だった。

内部には階段が作られている

最後に訪れたのは、6世紀ごろに建てられたビザンティン時代の教会跡。

ビザンティン教会
床の一部や石柱、アーチ状の構造だけがひっそりと残されている

建物の大半は崩れてしまっているけれど、床の一部や石柱、アーチ状の構造がひっそりと残っている。

静かで慎ましやかな空間の中に、当時の祈りの風景を想像すると、胸にしみるものがあった。

巨大なヨルダンの国旗

丘の上から街を見渡すと、ひときわ大きなヨルダンの国旗が目に入った。

風にはためくその姿が、とても誇らしげに見えた。

猫と過ごすアンマンの午後|Sade Cafeでまったり作業タイム

夕方からは、一昨日の街歩きで見つけた「Sade Cafe Amman」へ。

Sade Cafe Amman

開放感のある店内とテラス席には、ゆったりした時間が流れていて、Wi-Fiも完備。

旅の記録をまとめるにはぴったりの空間だった。

店内の様子
猫に餌をあげている店員

店員さんが野良猫に餌をあげているので、店内はすっかり猫たちのたまり場。

椅子に座っている猫
横に猫が座ってきた

座っていたら隣の椅子に猫がちょこんと座り、しまいにはラップトップの上を堂々と歩きはじめた。

ラップトップの上を練り歩く猫

もう作業どころじゃないけど、可愛いから全部許す。

サンドイッチとストロベリーシェイク

この日は朝食しか食べていなかったので、ローストビーフ入りのサンドイッチとストロベリーシェイクを注文。

味も文句なし。

猫とごはんと作業、すべて満たされる最高の空間だった。

4月28日:使ったお金

おしゃれカフェは思った以上に高くて、日本よりちょっとお高め価格。

・シタデル入場料:3ディナール(=612円)
・夕食代(サンドイッチ等):10.8ディナール(=2,206円)

合計:2,818円