青く澄んだインド洋に浮かぶ小さな島々をめぐる、ザンジバルの絶景ツアーへ。
この日は、GET YOUR GUIDEのアプリで予約した1日ツアーに参加。
目的地は、歴史あるプリズンアイランドと、「I LOVE YOU」という意味をもつロマンチックな名前のナクペンダ島。
午前中は、かつて監獄として使われていたプリズンアイランドへ。
現在は、100歳を超えるアルダブラゾウガメたちが暮らす保護区として知られ、愛らしい姿に癒やされるスポットとなっている。
島内にはザンジバルの過去を紹介する展示もあり、歴史を静かに語る空間が印象的だった。
午後は、真っ白な砂洲に囲まれたナクペンダ島で、シュノーケリングやシーフードバーベキューを満喫。
焼きたてのエビやタコ、締めのカットフルーツまで、まさに南国ならではの贅沢なひととき。
美しい海と、地元の味と、人懐っこいゾウガメたちに癒された、ザンジバルらしさが詰まったご褒美デーとなった。
のんびり朝食のあとビーチへ…でもガイドが来ない!?

泊まっているのは安宿だけど、朝食はしっかり出るのがありがたい。
きちんと食べて、ツアーの集合場所であるLivingstone Beach Restaurant前のビーチへ向かう。
前日はいくつかの現地ツアー会社をまわって料金を比較したが、どこも高めだったため、最終的にGET YOUR GUIDEで予約。
ツアー代金は5,093円。
ただしプリズン島の入場料(40,000シリング=2,218円)は別途現地で支払う必要があった。

出発予定は9:30。
バウチャーには「9:05までに集合」と書かれていたため、その時間には到着していたが、肝心のガイドがまったく現れず……。
実際に出発したのは10時前。
結局50分以上待たされることに。
「だったらもっとゆっくり朝ごはん食べたかったよ」と心の中でぼやく。
プリズンアイランドで巨大ゾウガメたちと触れ合う

ザンジバル本島からボートで約30分。
透き通るインド洋にぽつんと浮かぶ小さな島、プリズンアイランド(正式名称:チュンバ島)へ向かう。
この島は、かつて囚人の収容所や検疫所として使われていた歴史を持つ場所。
今では、その過去を静かに物語りながら、自然と動物たちに癒やされる観光地として親しまれている。

到着してまず目に飛び込んできたのは、太陽の光を反射してきらめくエメラルドブルーの海。
あまりの美しさに、ボートを降りるなりテンションが一気に上がる。

上陸後、入口のゲートで紙製のリストバンドを手首に巻かれる。
これがチケットの代わりになる仕組みだ。

プリズンアイランドの一番の見どころは、なんといってもアルダブラゾウガメの保護区。
ゲートを抜けて少し歩くと、すぐにゾウガメたちがのっそりと歩き回る広いエリアに出る。
ここで暮らすのは、インド洋のセーシェル諸島から寄贈されたアルダブラゾウガメたち。
なかには100歳を超える長寿の個体もいるという。

彼らは人に慣れていて、首元をなでると目を細めたり、気持ちよさそうに首を伸ばしたりと、反応がとても可愛らしい。

エリア内は自由に歩いて見学でき、奥には生まれたばかりの子ガメが飼育されている一角も。
この島が“癒しスポット”として人気を集める理由は、まさにこの穏やかなゾウガメたちの存在にあるのだと思う。
かつての監獄跡で、ザンジバルの歴史を感じる展示を見学

次に訪れたのは、かつて囚人収容所として使われていた建物。
館内はそれほど広くないものの、当時の建築がそのまま残されており、壁や床の質感からも歴史の空気を感じることができる。

現在は、ザンジバルの過去を紹介する小さな展示スペースとして整備されている。
展示のなかには、ザンジバルがかつて奴隷貿易や象牙取引の拠点として栄えていたことを伝える写真も。

たとえば、ダルエスサラームで撮影された、巨大な象牙を両手で抱える人々の写真──その誇らしげな表情の奥には、富と引き換えに多くの犠牲を払ってきたこの地域の複雑な歴史が垣間見える。
今は観光地としてにぎわうザンジバルだが、その華やかさの裏にあるもうひとつの顔に、静かに触れることができた展示だった。

プリズンアイランドにはおよそ1時間半ほど滞在。
ゆったりとした時間のあと、再びボートに乗り込み、今度はナクペンダ島へと向かう。
ナクペンダ島でシュノーケリングとシーフードBBQを満喫!

ナクペンダ島(Nakupenda Island)は、スワヒリ語で「I love you(あなたを愛しています)」を意味する、ロマンチックな名前をもつ小さな砂洲の島。

その美しさから“幻の島”とも呼ばれ、ターコイズブルーの海に白い砂州がすっと伸びる光景は、まさに観光パンフレットに載っていそうな絶景だ。
……ただし、現実は少し違っていた。

いざ上陸してみると、細長い砂州は観光客とテーブルでびっしり。
ランチ用のバーベキューセットや簡易テントがずらりと並び、期待していた“誰もいない秘境感”はあまり感じられなかった。

それでも、海の透明度はさすがザンジバル。
浅瀬でちゃぷちゃぷ遊ぶだけでも気持ちよく、沖に出てのシュノーケリングでは色とりどりの魚たちと出会えた。
このツアーでは、シュノーケリングセット・フィン・ライフジャケットが含まれていると書かれていたので、私はわざわざ自前のシュノーケル用品は持ってこなかった。
エジプトのダハブで買ってからずっと持ち歩いてきたマイシュノーケリングセット&ライフジャケット。
ザンジバルではツアーに含まれているとあったので、今回は荷物を軽くするために宿に置いてきた……のに、実際に用意されていたのは、シュノーケリングマスクのみ。
フィンはともかく、ライフジャケットすらなかった。
「せめてライフジャケットは……」とお願いすると、手渡されたのは明らかに水泳には向かないタイプの救命胴衣。
とても泳げそうになかったので、浮き代わりとして片手に抱えながらのシュノーケリングとなった。
当然ながら泳ぎにくく、フィンもなし。
しかもサンゴ礁はほぼ死滅していて、見応えも控えめ。
気づけば砂州に戻るのに手間取り、ようやく戻った頃にはランチが始まっていた(‘A`)


炭火で焼かれたエビやタコのシーフードランチは、スタッフが一皿ずつ配膳してくれるスタイル。
ソフトドリンク付きと案内されていたが、実際には水が1本だけだった。
これまで何度もGET YOUR GUIDEのツアーに参加してきたけれど、ここまで案内と実際の内容に差があったのは初めてかもしれない。
でも、ここはアフリカ。
「アクナ・マタータ(問題ないさ)」が合言葉。
怒ったところで自分が損をするだけだ。

食後には甘いパイナップルやマンゴーなどのカットフルーツが出され、ビーチでのんびり日光浴。

観光地らしい賑やかさはあるものの、「I love you」という名の島に立っていると思うと、それだけで少し特別な気分になれた。
ナクペンダ島には約2時間半ほど滞在し、午後のボートでストーンタウンへと戻った。
夜はナイトマーケットへ!ザンジバルピザと星空ディナー

ストーンタウンに戻り、シャワーで汗を流したあとは、夕食を求めてナイトフードマーケットへ。
毎晩フォロダニ公園で開かれるこのマーケットは、炭火の香りと人々の活気に包まれた夜の名物スポットだ。
屋台にはシーフードの串焼き、サトウキビジュース、ケバブなど、アフリカとアラブ文化が混ざり合った料理がずらりと並ぶ。

この日選んだのは、人気の「ザンジバルピザ」。
名前にピザとあるものの、実際は薄い生地に野菜やチーズなどを混ぜて包み、鉄板でこんがり焼き上げるスタイルで、どこかお好み焼きやクレープに近い。

パイナップルジュースと一緒に、屋台のベンチで星空と潮風を感じながら味わうザンジバルの夜。
個人的にはそこまで感動する味ではなかったけれど、旅の記念として一度は食べておいてよかったと思う。

街を歩いていて面白かったのが、日本の中古車をとにかくたくさん見かけること。
「○○温泉」や「○○高校」など、日本語がそのまま残されたバンやワゴン、さらには救急車まで現役で走っている。
もう廃車になっていてもおかしくないような車たちが、アフリカの離島で元気に働いている光景は、どこか不思議で、つい目で追ってしまう。
6月20日:使ったお金
今日はツアー代が大きな出費だった分、夕食はローカル屋台で抑えめに。
・ツアー代金:5,093円
・プリズン島入場料:40,000シリング(=2,218円)
・チップ代:5,000シリング(=277円)
・スムージー:4,000シリング(=221円)
・夕食代(ザンジバルピザ):5,000シリング(=277円)
・水:1,000シリング(=55円)
合計:8,141円