リスボンの朝を最後に迎え、今日はポルトガル第2の都市・ポルトへ鉄道で移動する日。
40分歩いて向かったSanta Apolónia駅から特急列車に乗り、約3時間でCampanha駅に到着。
思っていたよりも涼しいポルトの空気にひと安心しながら、サン・ベント駅構内にあるデザイナーズホステル「The Passenger Hostel」へ。
ランチは、豚肉と山羊チーズのとろけるサンドイッチが名物の人気店「Casa Guedes Tradicional」で。
そして夜に備えてスーパーマーケット「Pingo Doce」でワインや生ハムを調達。
夕暮れ時には、ドン・ルイス1世橋とモーロ庭園から絶景の夕焼けを眺め、夜は地元の味でゆるっと晩酌。
移動も観光もグルメも大満喫の一日になった。
リスボンからポルトへ、鉄道でのんびり移動

朝7時半、リスボンで迎える最後の朝食。
この宿では毎日メニューが少しずつ変わっていて、それが嬉しかった。
今日は、いよいよ首都リスボンからポルトガル第2の都市・ポルトへ移動する日。
リスボンより北に位置しているから、少しは暑さが和らいでいるといいな…と願いつつ、駅まで歩いて向かった。

宿から徒歩40分、Santa Apolónia駅に到着。
ここから朝9時半発の特急列車に乗って、ポルトへ向かう。
チケットは約1ヶ月半前に、ポルトガル鉄道の公式サイトから購入済み。
ヨーロッパの鉄道やバスはダイナミックプライシングが導入されていて、バカンスシーズンなど直前になると一気に料金が跳ね上がるので、早めに買っておくのが鉄則。
今回はスペインとポルトガルを回る予定だったので、両国の鉄道チケットはすべて1ヶ月半前には手配しておいた。
宿も同じく。
バカンスシーズンは立地の良い人気ゲストハウスから埋まっていくし、特に女性用ドミトリーは争奪戦になるので、3月には仮押さえしておいた。
結果的に大きな行程変更もなく、予定通りに旅が進められて本当によかった。

私の席は、2等・21号車の66番。
出入口のドアには等級、号車、席番号が書かれているので、迷うことはない。

座席はゆったりしていて、乗り心地も快適。
大きな荷物は頭上の棚に置くことができる。
しばらくすると車掌さんがまわってきて、Eチケットの確認があるので、その場でスマホ画面を見せればOK。

すぐ隣の車両は食堂車だった。
コーヒーや軽食を楽しみながら、ゆったりと時間を過ごしている乗客も多かった。

12時43分、ポルトのCampanha駅に到着。
ここから今日の宿があるSão Bento駅までは徒歩40分ほど。
ポルトは思っていたよりずっと涼しくて、昼間でも歩けそうな気温。
ほんの3時間列車で移動しただけなのに、こんなに気候が変わるなんて驚きだった。

ポルトの中心部にあるSão Bento駅に到着。
重厚でクラシカルな駅舎が街の雰囲気にぴったりで、なんだか気分も高まる。

そして今日から2泊する「The Passenger Hostel」は、この駅の構内にある。
駅直結の便利さもさることながら、チェックインまでの時間、無料でバックパックを預かってもらえるのがありがたい。

さらに嬉しいのが、宿のすぐ隣にある暗証番号式のトイレ。
宿泊者は自由に利用できるようになっていて、観光の合間やチェックイン前・チェックアウト後にも気軽に使えるのがありがたい。
ちなみに、駅構内には別に有料(0.5ユーロ)のトイレもあるので、こうして無料で使える場所があるのはとても助かる。
荷物を預けて身軽になったところで、さっそくランチを食べに出かけることにした。
名物サンドを求めて!Casa Guedesでランチタイム

やってきたのは、豚肉サンドイッチで有名な「Casa Guedes Tradicional」。
お店の前には長い行列ができていたけれど、一人だと伝えると、すぐにカウンター席に案内してもらえた。

注文したのは、豚肉ととろける山羊チーズが挟まったサンドイッチと、ロゼワイン。
豚肉はとてもジューシーで、やわらかくて簡単に噛み切れる。
チーズもお肉の熱でとろとろに溶け出して、相性ばつぐん。
10.3ユーロ(=1,771円)と、サンドイッチにしてはちょっと高いけど納得の美味しさだった。
スーパーで地元食材を調達!ワインと前菜で晩餐準備

帰り道に立ち寄ったのは、スーパーマーケット「Pingo Doce」。
今夜の夕食用に、チーズや生ハムなどを物色することに。
というか、チーズやハムの売り場がとにかく充実しすぎていて、まるで高級デパートの食品フロアに迷い込んだかのよう。
どれも美味しそうで、見ているだけでもテンションが上がる。
せっかくなので、ポルトガルらしいものを中心にいろいろ選んでみた。

【今回買った食材たち】
🍑 ドーナツピーチ
ポルトガルの市場やスーパーでよく見かける、平たくてかわいい桃。
見た目に反してしっかり甘くてジューシー。やや硬めのさっぱりとした風味で、夏のおやつにぴったり。
🧀 Terra Nostra Queijo(ケイジョ・フラメンゴ)
ポルトガルでは定番の、クセのないマイルドなチーズ。赤いロウで包まれていて、ペロッと剥がして食べる。パンに挟んだり、生ハムと一緒に食べると最高。
🐷 Presunto Fatiado do Fundão(ファンデン産スライスハム)
Fundão地方の生ハム。薄くスライスされていて、ほんのり塩気があり、チーズやパンとの相性も◎。
🐖 Paio de Porco Preto do Alentejano(アレンテージョ産黒豚パイオ)
アレンテージョ地方の黒豚を使ったスパイス入りソーセージ。しっかり熟成されていて旨みが濃い。お皿に並べるだけで贅沢な前菜に。

そしてワインコーナーには、ポルトガル名物「Vinho Verde(ヴィーニョ・ヴェルデ)」がずらりと並ぶ。
「緑のワイン」という名前だけど、実際には若いうちに飲まれる軽やかな白ワインのこと。
微発泡で爽やか、酸味がほどよく、暑い季節にもぴったり。
今回は、ポルトガルで定番の人気ブランド「Casal Garcia(カザル・ガルシア)」を選んだ。
青いラベルが目印で、クセがなくて飲みやすく、どんな料理にも合わせやすい一本。
これで酒盛りの準備は万端。
鼻息荒く宿に戻る。
駅に泊まれる!?サン・ベント駅直結ホステルにチェックイン

宿泊先は、ポルトの象徴でもあるサン・ベント駅構内にある「The Passenger Hostel」。
駅の歴史的な建物を活かしつつ、モダンで洗練されたデザインが魅力のホステル。
立地は抜群で、旧市街の観光スポットやカフェ、レストランへもすぐアクセスできる。
駅に泊まるという特別感も味わえる、おすすめの宿だ。

宿泊した女子ドミトリーも、シンプルでおしゃれ。
部屋の鍵はリストバンド型で、ロッカーの鍵と兼用になっていて便利だった。

最上階にあるキッチン兼ダイニングは広々としていて、とても清潔。
パソコン作業にもぴったりな空間。

ダイニングの隣には、まるで秘密基地のような屋根裏スペース。
ソファがゆったりと並べられ、くつろぐ人たちの姿もちらほら見られた。
しばらく部屋で休憩したあと、夕日を見に散歩に出かけた。
ドン・ルイス1世橋とモーロ庭園で夕焼けに癒される

夕暮れ時、ポルトとガイアを結ぶドン・ルイス1世橋の上段を歩いて渡る。
この橋は上下2段構造になっていて、上段は歩行者とメトロが通る絶景ルート。

橋を渡った先にあるモーロ庭園は、地元の人にも人気の夕日スポット。
芝生に座って、空の色がゆっくりと移り変わっていくのを眺める時間は、旅の疲れをふっと癒してくれるような、静かで穏やかなひとときだった。
ドウロ川の水面が赤く染まり、ポルトの街が夕暮れ色に包まれていく景色は、まるで絵画のようだった。

帰りは再び橋の上を歩いて、沈みゆく夕日の最後の輝きを見届ける。
そのまま静かに、駅の宿へと戻った。

そしてお待ちかねの夕食タイム。
チーズ、生ハム、サラミと、どれも塩分が気になるラインナップだけど、ここは旅先。
遠慮なく爆食!
ドーナツピーチはサクサクとした食感で、さっぱり甘くてとても美味しい。
オレンジは朝食の残り。
そして、ヴィーニョ・ヴェルデがこの塩気にぴったりで、ついついワインが進んでしまう魔の組み合わせ…。
まだ食材は半分以上残っているので、明日の夜もこのメニューで晩餐の予定\(^o^)/
8月17日:使ったお金
この日は宿代や都市間移動があったため、出費はやや高め。
・電車代(リスボン→ポルト):16.5ユーロ(=2,923円)
・宿代(2泊分):82.24ユーロ(=14,146円)
・昼食代(豚肉サンド等):10.3ユーロ(=1,771円)
・スーパー買い物代(ワイン等):15ユーロ(=2,580円)
合計:21,420円