【163】スイス観光最終日、チューリッヒ旧市街と最後の晩餐(2025.9.22)

スイス

スイス観光の最終日。

この日はツェルマットを離れ、電車を乗り継いでチューリッヒへ向かう移動日でもあり、家族での旅をしめくくる大切な1日でもあった。

中央駅すぐそばのHotel Limmathofにチェックインし、広々としたファミリールームでほっとひと息。

あいにくのくもり空だったけれど、雨に濡れた石畳がしっとりと美しく、旧市街の街歩きにはぴったりの雰囲気だった。

リンデンホフの丘から街を見渡し、シャガールのステンドグラスが輝くフラウミュンスター教会を訪れたあとは、重厚な武器庫レストラン「ツォイクハウスケラー」で最後の晩餐。

仔牛のクリーム煮にロスティ、パブリカソーセージ…どれも思い出に残る味だった。

朝にはフライト欠航の知らせもあったけれど、なんとか帰国便も確保できて一安心。

旅の締めくくりにふさわしい、静かで豊かな一日となった。

ツェルマット最後の朝、家族でのんびり出発

朝食

この旅で、ちゃんとした朝食をとるのはこれが最後。

チューリッヒの宿には朝食が付いていないから、なおさら大切に感じる。

ゆっくり、じっくり味わいながら食べて、静かな朝の時間を楽しんだ。

朝9時40分ごろ、ツェルマットを出発。

フィスプ(Visp)とベルン(Bern)で乗り換えて、チューリッヒ中央駅(Zurich HB)に着いたのは13時頃。

ツェルマットからフィスプまでは家族みんなでボックス席に座れたけれど、その先の電車は混雑していて、バラバラの席に。

せっかく車内で食べる用に買っておいたパンやワインは、開けるタイミングを逃してしまった。

チューリッヒ中央駅(Zurich HB)

チューリッヒ中央駅はスイス最大の都市の玄関口らしく、とにかく大きくて立派。

旅の終着点にふさわしい風格。

チューリッヒ中央駅すぐ、Hotel Limmathofの広々ファミリールーム

Hotel Limmathof ファミリールーム

今夜泊まるのは、駅から徒歩5分ほど、橋を渡ってすぐの場所にある「Hotel Limmathof」。

今回の旅ではフュッセンでコネクティングルームに泊まったことはあったけれど、4人で同じ部屋に泊まるのは初めて。

「スーツケース広げられるかな…」と心配だったけれど、ファミリールームは広々していて、大きなスーツケースを3つ広げても余裕。

家族でゆったり過ごせる、快適な部屋だった。

窓からの眺めと、くもり空

部屋の窓からは、チューリッヒ中央駅やその前にかかる橋が見えた。

明日の朝は空港に向かうだけだから、アクセス抜群のこの立地はありがたい。

ただ、お天気はくもり時々雨。

どんよりした空ではあったけれど、ハイキングの日じゃなくてよかったなと思う。

パンとワインの昼ごはん

電車で食べるつもりだったパン、バナナ、サラミ、ワイン。

それを部屋で簡単にランチとしていただき、しばし休憩。

そのあと、雨の旧市街へ出かけた。

旧市街の石畳を歩いて、丘と教会めぐり

チューリッヒ旧市街を歩く

旧市街は、どこか洗練された雰囲気。

すれ違うスイス人たちの服装も、なんだか上品で、おしゃれに見える。

小雨がぱらつくなか、折りたたみ傘をさして、濡れた石畳の道を静かに歩いていく。

リンデンホフの丘

まず向かったのは、旧市街の高台「リンデンホフの丘」。

リマト川と赤茶色の屋根の街並みが一望できる

ベンチが並ぶ木陰の広場からは、リマト川と赤茶色の屋根の街並みが見渡せる。

チェスを楽しむおじさんたち

観光地というより、市民がくつろぐ場所。

チェスを楽しむおじさんたちの姿もあって、穏やかな空気が流れていた。

工事中のピーター教会

そのあと訪れたのは、ピーター教会。

ただ、こちらは工事中で中には入れず、外観だけ眺めて次の目的地へ。

シャガールのステンドグラスが有名なフラウミュンスター

今日の目玉はここ、フラウミュンスター教会。

すらっとした尖塔が印象的な、リマト川沿いの教会で、中に入ると、あのシャガールが手がけたステンドグラスが出迎えてくれる。

写真撮影は禁止だったけれど、シャガールらしい幻想的な色使いと絵画のような構図に、しばらく見とれてしまった。

ピカソが「彼は頭の片隅で天使を飼っているのかもしれない」と言ったというエピソードも、なんだか納得できるような美しさだった。

広場に並ぶ三角屋根の建物たち

フラウミュンスター前の広場には、絵本に出てきそうな三角屋根のカラフルな建物が並んでいた。

小さなカフェやお店が点在し、まるでおもちゃ箱の中にいるみたい。

この街のかわいさがぎゅっと詰まった一角だった。

武器庫レストランでいただく、スイス最後の晩ごはん

ツォイクハウスケラーで、最後の晩餐

スイス最後の夜のディナーは、旧市街にある人気レストラン「ツォイクハウスケラー」へ。

武器庫を改装したレストラン

かつて武器庫だった建物を改装したというこのレストランは、重厚感のある内装で、天井の梁や壁に飾られた武具の数々が、中世のビアホールのような雰囲気を醸し出している。

予約なしでふらっと入ったけれど、幸運にも5分ほどの待ち時間で案内された。

観光客にも地元の人にも人気の店で、店内はとても賑やかだった。

チューリッヒ風仔牛のクリーム煮

オーダーしたのは、スイス名物「チューリッヒ風仔牛のクリーム煮」。

薄切りの仔牛肉とキノコを白ワインとクリームで優しく煮込んだ一皿で、まろやかなソースが絶品。

付け合わせのロスティ(じゃがいもを細く刻んでカリッと焼いたスイス名物)とも相性抜群だった。

ハンガリー風パブリカソーセージ

もうひとつは、ハンガリー風のパブリカソーセージ。

ピリッとしたスパイスとパプリカの香りがきいた濃厚な味わいで、ビールが進む一品。

どちらも2人前ずつ注文して、家族でシェアしながらいただいた。

実はこの日、朝の時点でまさかのトラブルが発生。

明日23日に出発予定だった香港経由の帰国便が、大型台風の接近により欠航になってしまったのだ。

しかも数日間欠航が続くとの予報が出ていて、このまま振替を待っているだけでは、日本にいつ帰れるのか見通しが立たない状態だった。

そこで思い切って航空券をキャンセルし、別の航空会社を手配することに。

急遽、タイ航空のバンコク経由便(23日発)を予約し、帰国日は24日→25日へと1日延びてしまったけれど、なんとか帰国の目処が立って、ようやく一安心。

明日は長い長い移動日。

久しぶりに乗るタイ航空、どんな機内食が出てくるのかちょっと楽しみ。

9月22日:使ったお金

移動費も宿代も高めなスイス。

・電車代(ツェルマット→チューリッヒ):260フラン(=48,369円)※ハーフフェアカード適用料金
・宿代(1泊分):309.26フラン(=62,289円)
・宿泊税:14フラン(=2,598円)
・教会入場料:20フラン(=3,712円)
・夕食代(仔牛のクリーム煮等):163フラン(=30,324円)
・スーパー買い物代(酒):10.85フラン(=2,018円)

合計:149,310円