今日は「GET YOUR GUIDE」の日帰りツアーに参加して、ケープタウン郊外の見どころをぎゅっと一気にめぐる旅へ出発。
最初に立ち寄ったのは、カラフルな街並みが写真映えするボーカープ。
続いて、サーフボードが並ぶミューゼンバーグ・ビーチでは、冷たい海風に吹かれながらサーファーたちの姿を眺める。
ペンギンたちが暮らすボウルダーズビーチでは、ちょこちょこ歩く姿に思わず笑顔になった。
そしてツアーのハイライトは、やはり喜望峰。
荒々しい大西洋を前に、「ついにアフリカ大陸の最南西端に立ったんだ」と、じんわりと実感が湧いてくる。
お昼は喜望峰にあるレストランで、ムール貝のクリームソース和えをゆっくり味わう。
南アフリカの海の幸はやっぱり格別で、冷えた体にほっと染みた。
かわいいペンギンに癒され、喜望峰で“アフリカの果て”を体感し、美味しい海の幸を堪能。
少し曇り空ではあったけれど、ケープタウンの魅力をぎゅっと詰め込んだ、大満足の一日になった。
カラフルな街並みと歴史が残るボーカープを散策

朝8時、ツアーの車が宿の前まで迎えに来てくれた。
この日帰りツアーは、ケープタウン近郊の人気スポットを効率よく回ってくれて、料金は5,641円。
ただし、ボウルダーズビーチや喜望峰の入場料(計670ランド=5,458円)は別料金で、ツアー中にまとめてガイドに支払うシステム。
ランチも含まれていないので、喜望峰のレストランで各自好きなメニューを注文するスタイルだ。
ガイド兼ドライバーは、コンゴ出身のパトリックさん。
「Lovely」が口癖で、たぶん1日に100回は言ってたんじゃないかというくらい(笑)、明るくて陽気なお兄さんだった。

ツアー参加者は全部で8人。
私は最初のお迎えだったので、他のメンバーをピックアップしている間、スーパーで買っておいたパンを食べながらゆったりツアーの始まりを待った。

最初に訪れたのは、ボーカープ(Bo-Kaap)という色とりどりの街。
ピンク、水色、黄緑など、鮮やかな家々が並ぶ坂道は、曇り空の下でもしっかり映える美しさ。
かつてマレー系イスラム教徒が多く暮らしていた地域で、今も独自の文化と歴史が色濃く残っている。

青空だったらもっと映えただろうけど、曇りでも十分フォトジェニック。
静かな朝の街を歩きながら、旅の始まりを肌で感じるようなひとときだった。
サーファーの聖地・ミューゼンバーグ・ビーチで海風体験
次に訪れたのは、サーフィンの聖地・ミューゼンバーグ・ビーチ(Muizenberg Beach)。
白い砂浜の向こうには波しぶきをあげる海、背後にはゴツゴツとした山々がそびえ、まるで絵画のような風景が広がる。

カラフルなビーチハウスがずらりと並び、海と山とビビッドな色彩が一体となった、思わずカメラを向けたくなる景色。

朝の風は冷たく、ジャケットが手放せなかったけれど、そんな中でもサーファーたちは元気に波乗りを楽しんでいた。
「寒くないのかな…」と思いつつ、その自由な姿がこのビーチならではの開放感を物語っていた。
ボウルダーズビーチでペンギンとふれあうひととき
次に向かったのは、野生のケープペンギンに出会えるボウルダーズビーチ。
このエリアは「テーブルマウンテン国立公園」の一部として保護されていて、ケープペンギンの貴重な繁殖地として知られている。

入口付近の案内板には、ペンギン観察用の「フォクシービーチ」と、実際に砂浜に下りられる「ボウルダーズビーチ」の位置がわかりやすく示されていた。

ガイドがまとめて購入したチケット(レシート)はスマホで撮影しておけばOK。
どちらの入口でも画面を提示すれば入場できる仕組み。

まずはフォクシービーチ側から見学開始。

木道の遊歩道を歩いていくと、すぐそばをペンギンたちがちょこちょこと歩いていて、驚くほどの近さで観察できる。
2羽並んで歩く姿はとても愛らしくて、自然とカメラを向けたくなる。

白い砂浜が広がるビーチでは、ペンギンたちが波打ち際で遊んだり、気持ちよさそうに日向ぼっこしていた。

ケープペンギンは、南アフリカ周辺の海域にしか生息しておらず、個体数は年々減少中。
漁業による餌不足や海洋汚染、開発による環境破壊が大きな要因だ。
ここではそんな彼らの生態を近くで見守ることができ、保護活動の重要性を実感できる場所でもある。

ビーチの奥では、プラスチック容器で作られた人工巣や、木の根元に掘られた自然の巣穴が点在し、その中で暮らすペンギンの姿も。

ヒナに寄り添う親ペンギンの姿を見て、この地が「家」なのだとしみじみ感じた。

その後、砂浜に下りられるボウルダーズビーチ側へ移動。
こちらにはペンギンの姿はなかったが、白砂の浜と穏やかな波の音が心地よく、静けさの中でリラックスできる時間となった。
かわいらしさに癒されるだけでなく、彼らの置かれた環境を知るきっかけにもなる、学び深いスポットだった。

ボウルダーズビーチを後にし、喜望峰へ向かう途中、道路脇で野生の猿やダチョウに遭遇。
こんなに間近で動物たちを見られる自然の豊かさに、ただただ驚かされる。

喜望峰でアフリカ最南西端の大地に立つ
ツアーのハイライト、喜望峰へ。

「アフリカ最南西端の地」と書かれた有名な看板の前には、記念撮影を待つ観光客の列ができていた。
私もその流れに乗って一枚パシャリ。
最南端はもう少し東にあるアガラス岬だけれど、それでもこの場所には、アフリカ大陸の“果て”に来たという実感があった。

看板のすぐ脇には小高い丘があり、軽くハイキング気分で中腹まで登ってみることに。

振り返ると、断崖の下には濃い青の大西洋がどこまでも広がっていて、その迫力に思わず息を呑む。
肌にあたる潮風からも、「ここが陸の終わり」だと感じさせられる。
続いて向かったのは、もう一つの見どころ「オールド・ライトハウス(旧灯台)」。

駐車場の近くから続く遊歩道は、足元がしっかり整備されていて歩きやすい。
ただ、坂を登るにつれて風がどんどん強まり、海から吹き上げる潮風に思わず足を取られそうになるほどだった。

視界が開けると、断崖と荒々しい大西洋が眼下に広がり、まさに絶景。

ふと見上げると、丘の上に建つ灯台の白い姿が印象的で、かつてここが航路の要だったことを思わせる。

灯台のある展望台に立つと、360度パノラマの大海原。
岬、岩場、波しぶき――この景色は、間違いなく旅のハイライトだった。

帰り道は同じ遊歩道を下ったが、海風が想像以上に冷たく、上着を着ていても身震いするほどだった。
絶景を眺めながら喜望峰のレストランで海の幸ランチ

観光のあとは、ツアー仲間と一緒に喜望峰にあるレストランで昼食。
ここはツアー料金に食事が含まれていないため、各自で好きなメニューを注文。

シーフードが名物のケープタウンらしく、私は奮発してムール貝のクリームソース和えを選択。
大皿いっぱいのムール貝にガーリックトースト、炭酸水をつけて290ランド(=2,362円)。
観光地価格ではあるけれど、満足の味だった。

本来は食後にハウトベイへ向かう予定だったが、強風のため道が通行止めに。
代わりに、丘の上から見下ろすハウトベイの街並みを一瞬だけ鑑賞。
パトリックが車を少し停めてくれて、写真を撮ることができた。

最後の立ち寄り先はキャンプスベイ。
昨日ビーチヨガをした場所だが、この日は天気が悪く、まるで別の場所のように寒々しい雰囲気。
写真だけ撮って、みんなそそくさとバンに戻り、ツアーは16時すぎに終了した。
宿のバーで世界の旅人と乾杯&交流タイム

夜は、近くのスーパーで買ってきた寿司とラザニアを夕食に。
寒かったので、あたたかい料理がありがたかった。
昨日ビーチヨガを一緒にしたスコットランド出身のアナと再会し、夕食を一緒に食べたあと、宿併設のバーへ。

ケープタウンは夜道が危険なので、バーが宿にあるのはありがたい。
酔っても安全に過ごせるし、他の旅人とも自然に会話が弾む。

この日は女性宿泊者限定で、19時からスパークリングワイン1杯が無料という嬉しい特典も。

アナと乾杯し、その後は1杯50ランド(=407円)のカクテル「Sex on the Beach」を2杯注文。
気づけば他の宿泊客も集まり、みんなで旅の話に花を咲かせながら、楽しい夜を過ごした。
私は寒くてダウンを着ていたのに、アナはノースリーブのワンピース姿。
お互いの服装の違いに思わず笑ってしまった。
お酒3杯で気分もほろ酔い、この日はそのままぐっすりと就寝。
5月28日:使ったお金
ツアー代や入場料に加え、喜望峰でのランチやバーでの飲み代もあり、今日はちょっと贅沢な出費に。
・朝食代(パン):9ランド(=73円)
・ツアー代:5,641円
・昼食代(ムール貝等):290ランド(=2,362円)
・入場料(ボウルターズビーチ&喜望峰):670ランド(=5,458円)
・ガイドチップ:60ランド(=488円)
・夕食代(寿司等):150ランド(=1,221円)
・飲み代(カクテル2杯):100ランド(=814円)
合計:16,057円