【68】徒歩で国境越え!ザンビアとジンバブエからヴィクトリア滝を制覇(2025.6.15)

ザンビア

今日は朝から晩まで、世界三大瀑布のひとつ「ヴィクトリアの滝」をたっぷり満喫!

まずはザンビア側へ。

下からも上からも吹き上がる飛沫に全身ずぶ濡れになりながら、その圧倒的な迫力を体感。

その後は徒歩で国境を越え、ジンバブエ側へと移動。

ビザと入場料で80ドルとお高めではあったけれど、それだけの価値は十分。

見る角度が変わるだけで、こんなにも印象が違うのかと驚かされた。

遅めのランチはジンバブエのレストランでハンバーガー。

食後は歩いて再びザンビア側に戻り、帰りは乗合バンでリビングストンへ。

気づけばすっかり日も暮れていた。

昨日はボツワナ、今日はジンバブエ。

まさか2日連続で国境を越えるとは…!

なんとも濃い旅の時間を過ごしている気がした。

滝へ向かう道中、まさかの象の群れに遭遇!

宿「Jollyboys Backpackers」では、毎朝10時にヴィクトリアの滝への無料送迎サービスがある。

今日はそれを利用して出発。

帰りは各自、入口から乗合バンかタクシーアプリで戻る必要があるけれど、往路だけでも送ってもらえるのはありがたい。

道中、なんと野生の象の群れに遭遇

その道中、なんと野生の象の群れに遭遇!

何十頭もの象が道の脇を歩いていて、まるでサファリ。

昨日チョベで見たよりも多くて、思わずテンションが上がる。

象たちは優雅に道路を横断

やがて、象たちは優雅に道路を横断。車はもちろん停止。

車ならいいけど、徒歩や自転車でここを通る地元の人たちは大丈夫なんだろうか…と、ちょっと心配になるほどの迫力だった。

まずはザンビア側から、びしょ濡れ覚悟で滝を満喫

ザンビア側のチケット売り場

宿から車で20分ほどで滝の入口に到着。

チケット売り場で入場券を購入(540クワチャ=3,311円)。

土産屋ではカッパのレンタルも

すぐ近くの土産屋ではカッパのレンタルもあったけれど、私はケープタウンで買っていた合羽があったのでスルー。

中に入ってからもレンタル可能。

滝への入場ゲート

入場ゲートでチケットを見せて園内へ。

ここは数日前にルナレインボー(月の虹)を見に行ったときにも通ったおなじみのゲート。

ザンベジ川とヴィクトリアの滝

ヴィクトリアの滝の主役は、アフリカで4番目に長い大河・ザンベジ川。

アンゴラに源流を持ち、ザンビア・ナミビア・ボツワナ・ジンバブエ・モザンビークと、なんと6カ国を流れてインド洋へと注ぐ。

そのザンベジ川にかかるのが、世界三大瀑布のひとつ「ヴィクトリアの滝」。

ザンビアとジンバブエの国境にあり、幅は約1.7km、高さは最大108m。

現地ではその迫力から「モシ・オ・トゥニャ(雷鳴の煙)」と呼ばれている。

ザンビア側ビクトリアの滝マップ

ザンビア側のヴィクトリアの滝には、入口から「右・中央・左」の3方向に遊歩道がのびていて、それぞれ違った角度から滝を楽しめるようになっている。

まず右手の道を進むと、小さな展望台があり、ここは満月の夜にルナレインボー(月の虹)が見られるスポットとしても有名。

さらに奥へ進めば、滝のすぐ上に出ることができ、轟音とともに目の前を流れ落ちていく水の流れを間近で見ることができる。

正面の道を進むと、リビングストンの銅像や展望台を抜けて、「ナイフエッジ・ブリッジ(Knife Edge Bridge)」へ。

この橋を渡ると、全身びしょ濡れになりながら、真横から滝を望む大迫力のエリアへとたどり着く。

そして左側の遊歩道は、ヴィクトリアフォールズ橋(国境の橋)の近くにある展望スポットへ続いている。

ここからは滝壺を含めた滝の全景が視界いっぱいに広がり、少し引いた位置からそのスケールをじっくりと味わえる。

この日は、まず右側の遊歩道から歩き始めた。

野生の猿に注意!

園内では野生の猿に要注意。

ビニール袋を手に持っていると、食べ物と勘違いして襲われることもある。

カバンにしまって、なるべく見せないようにするのがコツ。

また、園内外を問わず、食べ歩きはNG。

猿に奪われる危険がある。

滝の上部を見ることができる

右側の遊歩道を奥まで進んで滝の上を間近に見たあとは、中央ルートへ。

リビングストンの銅像

途中には、ヴィクトリアの滝を“発見”したとされるスコットランド人探検家・デイヴィッド・リビングストンの銅像も。

銅像近くの展望台

銅像の近くの展望台からは、濡れずに滝を快適に鑑賞できる。

ここで少し休憩したあと、ついにカッパを装備してナイフエッジ・ブリッジへ。

ナイフエッジ・ブリッジ

橋の上では、下からも上からも飛び交う水しぶき。

足元には水が溜まり、くるぶしまで浸かることも。

濡れる前提で、短パン・ビーチサンダル・カッパ・折りたたみ傘が鉄板装備。

心配な人は着替えやタオルも持参を。

真横から滝を望む大迫力のエリア

すさまじい水しぶきでまともに写真も撮れないけれど、記念に一枚パシャリ。

その後、左側の遊歩道へ。

滝壺を含めた滝の全景が見える展望台

左手の遊歩道を奥まで進むと、ヴィクトリアフォールズ橋の手前に展望スポットがある。

ここからは滝壺まで含めた全体像を一望。

水しぶきが届かない場所なので、静かに、ゆっくりとそのスケールを堪能できる。

なお、銅像近くからは「ボイリング・ポット」と呼ばれる滝壺へと下るトレイルもあるが、足元が滑りそうで今回はパス。

ザンビア側の観光を終えたところで、日本人旅行者のショウさんと出会う。

彼もこれからジンバブエ側へ行くということで、ここからは一緒に行動することになった。

徒歩で国境越え!ヴィクトリアフォールズ橋を渡ってジンバブエへ

ザンビア側のイミグレーション(出入国管理所)

まずは、ザンビア側の滝の有料エリアを一旦出て、国境にかかるヴィクトリアフォールズ橋の方へ歩いていく。

しばらく進むと、すぐにザンビア側のイミグレーション(出入国管理所)が見えてくる。

ここで出国スタンプをもらい、橋を渡ってジンバブエへ向かう。

ヴィクトリアフォールズ橋(国境の橋)

ザンビアとジンバブエを結ぶ「ヴィクトリアフォールズ橋」は、1905年に完成した鉄橋で、今もなお鉄道や車が行き交う現役の国境橋。

橋の上からは滝と渓谷が見渡せ、スケールの大きさに思わず足が止まる。

バンジージャンプスポット

橋の中央付近にはバンジージャンプのスポットもあり、滝と谷を背景に豪快に飛び降りる勇者たちの姿も見られた。

まさに度胸試しのスポットだ。

ジンバブエ側のイミグレ

橋を渡ってしばらく歩くと、ジンバブエ側のイミグレに到着。

入国カードを記入する

ここではまず入国カードを記入し、シングルビザ(30ドル)を購入。

日帰り観光ならこのビザでOK。

支払いは米ドルのみ。

現金またはカード決済だが、最初は「現金のみ」と言われて焦る。

持っていないと伝えて粘った結果、なんとかカード払いに対応してもらえた。ホッ。

入国スタンプをもらって、いよいよジンバブエ入国完了!

ジンバブエ側の滝は迫力満点!右も左も絶景だらけ

ジンバブエ側のチケット売り場

イミグレからさらに少し歩くと、ジンバブエ側の滝のチケット売り場に到着。

ザンビア側のイミグレからここまで、待ち時間も含めて実に1時間20分もかかっていた。

そしてここで最大の衝撃。

なんと入場料は50ドル(=7,487円)!

手が震えるほどの出費だったが、ここまで来たら引き返せない。

カードでしっかり決済。

ジンバブエ側の園内も、入口から「右・左」2方向に遊歩道が伸びており、それぞれ違った楽しみ方ができる。

右側は、滝の間近まで迫れるびしょ濡れ覚悟のルート。

とにかく迫力重視。

特にザンビア側に面したポイントでは、水しぶきが容赦なく飛んでくるため、レインコートは必須。

一方、左側は少し引いた視点から滝の全景を眺める穏やかなルートで、濡れることなくゆったりと鑑賞できる。

まずは右側ルートから攻めることにし、カッパを着ていざ出陣!

右側の遊歩道:断崖から見下ろす滝の迫力

ジンバブエ側の右側遊歩道は、滝の迫力を最も間近に感じられるコース。

道中には数多くの展望スポットが点在しており、各所で立ち止まっては写真を撮りながらザンビア方面へと進んでいく。

断崖の真向かいから滝を見下ろせる

視界を遮るものは少なく、断崖の真向かいから滝を見下ろせるのがこのルートの魅力。

滝が川に沿ってどこまでも続いていく様子を、身体で感じながら歩ける。

デンジャー・ポイント(Danger Point)

ルートの終盤には、名前からしてスリリングな「デンジャー・ポイント」が登場。

滝のすぐ横の断崖に立つ展望ポイントで、最も滝に近づけるスポットだ。

足元には轟音とともに落ちる滝壺が広がり、目の前ではスコールのような水しぶきが吹き荒れる。

全身びしょ濡れになること間違いなしの、覚悟のいるエリア。

一番奥まで進んだあとは、できるだけ濡れにくいルートを選んで入口まで引き返す。

左側の遊歩道:滝全景を見渡せる展望エリア

最後に向かったのは、入口から左へ伸びる遊歩道。

こちらは少し高い位置から滝を俯瞰できるスポットで、滝壺を含めた全景が視界いっぱいに広がる。

水しぶきも届かないため、落ち着いて景色を楽しめるのが魅力だ。

滝がどのように地形を削ってきたのか、全体のスケール感などがよくわかり、写真撮影にも最適。

濡れる心配もないので、ゆっくりと滝と向き合える。

ザンビア側とジンバブエ側、どちらが良いかは好みによると思うけれど、私はジンバブエ側の方がより全体を見渡せて迫力があって好みだった。

どちらの側でも、大きな虹が滝にかかっていて、中には二重のアーチになっているものも。

滝×虹の景色は、何度見ても心を打つ美しさだった。

少々手間もお金もかかるけれど、両側を見比べる価値は十分にあると感じた。

※なお、この記事で紹介した「びしょ濡れポイント」などは、滝の水量によって状況が大きく変わるのでご注意を。今回は6月、雨季明けの水量が多い時期だったため、あくまで一つの目安として参考にしていただければと思います。

滝のあとは街歩きと、Nando’sで遅めのハンバーガーランチ

ジンバブエ側の滝の敷地内にはカフェもあり、軽食をとることもできる。

けれど、観光地価格でちょっと割高。

せっかく高いビザ代を払って入国したのだからと、滝を出て街中のレストランに行くことにした。

Nando’s Victoria Falls

向かったのは「Nando’s」。

南ア発祥の人気チキンチェーンで、ザンビアでもよく見かける定番店。

ランチといいつつ、すでに時刻は16時過ぎ。

お腹はぺこぺこ。

ハンバーガー&ポテト

注文したのは、ハンバーガー&ポテト(5ドル=749円)。

カードで支払いできたのはありがたかった。

値段は観光地価格だけど、味は安定のおいしさ。

体も冷えていたので、温かい食事でほっとひと息つけた。

ジンバブエの街を歩く

食後は、国境へ向かう道すがらジンバブエの街を少し歩く。

店先のディスプレイを覗いたり、街並みを眺めたり。

リビングストンに比べて街が整っていて、どこか洗練された雰囲気を感じた。

短い滞在だったけれど、こうして少し歩くだけでもその土地の空気感が伝わってくる。

再び国境を越えてザンビアへ、まさかの乗合バンで帰還!

ヴィクトリアフォールズ橋

帰路も行きと同じく、ヴィクトリアフォールズ橋を渡って徒歩で国境越え。

橋の上からは、美しい夕焼けが広がっていた。

ただ、のんびりしている余裕はない。

いくら治安が良いと言われるリビングストンでも、日が沈んでからの外出はできるだけ避けたいところ。

ザンビア側の滝入口まで戻り、配車アプリ「YANGO」でタクシーを呼ぼうとしたが…まさかの満車。

タクシーが一台もつかまらない。

客引きの車は値段をふっかけてくるし、あまり信用もできない。

どうしようかと迷っていたその時、ちょうど目の前に乗合バンが停車。

乗合バン

こんな時間にまだバンがあるとは思っていなかったけど、これはチャンス!

すぐに乗り込み、無事出発。

料金は15クワチャ(=91円)で、宿近くの大通りまで送ってくれた。

バンを降りた時には、もうすっかり真っ暗になっていたが、同行していたショウさんのおかげで心強く、安心して宿まで帰ることができた。

今日はザンビア・ジンバブエ両国の滝を堪能し、徒歩で国境を2回も越え、滝の水しぶきに打たれてはカッパで武装し…寒さとスリル、感動と美しさが入り混じった、とびきり濃い1日だった。

6月15日:使ったお金

ジンバブエ側ではすべてクレジットカードで支払いができたのが助かった。

・ザンビア側滝入場料:540クワチャ(=3,311円)
・ジンバブエシングルVISA代:30ドル(=4,492円)
・ジンバブエ側滝入場料:50ドル(=7,487円)
・昼食代(ハンバーガー):5ドル(=749円)
・乗合バン(滝→宿):15クワチャ(=91円)

合計:16,130円