ヌングイと言えば、やっぱりイルカ!
今日は、野生のイルカと一緒に泳げる半日シュノーケリングツアーに参加してきた。
朝、ボートで沖へ向かい、イルカの群れを見つけたら即ダイブ!
目の前をすり抜けるイルカたちと海の中で並走する、迫力と感動のシュノーケリング体験。
そのあとはムネンバ島近くのサンゴ礁スポットで、色とりどりの熱帯魚たちとたわむれ、白砂のビーチに上陸してフルーツをつまみながらひと休み。
さらに、海底に無数のヒトデが散らばる幻想的なポイントでもシュノーケリング。
星が海に落ちたような、夢のような光景に癒された。
……が、帰りのボートでまさかのスコールに直撃。
イルカに大興奮した前半と、雨に打たれてしょんぼりした後半のギャップが激しい、思い出に残る海の1日。
宿の朝はマサイとともに。ツアー前の腹ごしらえ

今日は、昨日フロントで30ドル(79,500シリング=4,357円)で申し込んだ、野生のイルカと泳げる半日シュノーケリングツアーへ出発。
通常、宿の朝食は8時からだが、この日はツアーの迎えが8時に来るため、特別に7時半から用意してもらえた。

プールサイドで、パンやオムレツ、フルーツなどの朝食をゆっくりといただきながら、迎えの車を待つ。

ザンジバルでは、本土から出稼ぎに来たマサイ族を門番として雇っている宿が多く、今回の宿もそのひとつ。
門番の男性は、赤い布「シュカ」をまとった伝統的な装いで、お願いして写真を撮らせてもらった。
赤は勇気や強さの象徴で、ライオンから身を守る色だとも信じられているそうだ。
彼の服装はシンプルだったが、ヌングイのビーチには、ビーズのアクセサリーや杖を身につけた華やかなマサイ族の姿もよく見かける。
ヌングイやパジェなどのビーチリゾートでは、マサイたちの存在そのものがひとつの風物詩のようになっている。
ヌングイ沖でイルカと泳ぐ!感動とスリルの海中ダイブ

8時ちょうどに迎えの車が到着し、向かったのはヌングイのパブリックビーチ。
透き通ったミルキーブルーの海が広がる、美しい浜辺だ。

まずは自分に合ったサイズのフィンを選び、ボートに積み込んで出発。
小型ボートは猛スピードで沖へ進んでいくが、波が高い日は海面にバッタンバッタンと叩きつけられるような衝撃があり、乗り物酔いしやすい人には少し過酷かもしれない。
ほどなくして、イルカのいるスポットに到着。
シュノーケリングセットとフィン、そしてライフジャケットを身につけて、出番に備える。
ただし、このライフジャケットが曲者だった。
よくある救命胴衣のようなタイプで、上からかぶり、紐で縛って固定する形式。
積載32kgと書かれていて、なんとも頼りない。
正直、「これ、本当に浮くの?」と不安になるレベル。
実はエジプト・ダハブで買った自前のライフジャケットとマスクを「ザンジバルで使うかも」と持ち歩いていたのに、ツアーに装備がついていると聞いて、宿に置いてきてしまった。
今さらながら、あれを持ってくればよかったと後悔。
シュノーケリングセットも年季の入ったものが多かったが、比較的マシなものを選んで装着完了。

やがてイルカの群れが見つかり、船長の「ダイブしろ!」という掛け声と同時に、乗客が次々に海へ飛び込む。
でもイルカはとても泳ぐのが速く、一瞬の遅れが命取り。
出遅れた私は、迷っている間にイルカたちが深い海の中へと消えていってしまった。
2回目の「Goサイン」では、迷わず飛び込み、ついに目の前でイルカを見ることができた。
海の中で並んで泳いだ、あの瞬間は本当に感動的だった。
しかし、なんとそれが最後のチャンスだったらしく、ボートはそのまま次の目的地・ムネンバ島へと進んでしまった。
もっと泳ぎたかったのに……と、少し心残り。
明日もこのツアーにもう一度参加しようと心に決めた。
ちなみにこのイルカツアー、何隻もの船がイルカを取り囲むようにして追い回すスタイルで、正直、動物愛護的な観点からは賛否あるだろうと思う。
イルカの泳ぎに追いつくには、かなりのスピードで泳がなければならず、全力で追いかけていると、他のボートのプロペラやエンジンに巻き込まれそうになる瞬間もあり、かなり危険。
おそらく日本では絶対に許可されない類のアクティビティだ。
それでも、野生のイルカと一緒に泳げるという体験は、やはり格別。
目の前をすり抜けるイルカたちと海中で並走するあの感覚は、一度味わうとやみつきになる。
ムネンバ島沖で色とりどりの魚とシュノーケリング

ムネンバ島へ向かう道中、空模様がだんだんと怪しくなり、今にも雨が降り出しそうな気配。
どうかツアーが終わるまで天気がもってくれと、空に祈るしかなかった。

やがて到着したのは、ムネンバ島すぐ沖のサンゴ礁スポット。
島自体はプライベートアイランドのため上陸できないが、周辺の海は透明度が高く、色とりどりの魚といっしょに泳げる絶好のシュノーケルポイント。
サンゴ礁自体はほとんど死んでしまっていたものの、魚たちは健在。
水中でその姿を追いかけながら、のんびりとシュノーケリングを楽しんだ。
フルーツでひと休み、ヒトデの海で癒しのひととき

その後はボートでヌングイ方面へ戻る途中、小さなビーチに立ち寄って休憩タイム。

船長がその場でスイカやパイナップル、マンゴーを手際よくカットし、皿に盛ってふるまってくれた。
たっぷり泳いで疲れた体には、甘いフルーツが最高のごほうびだった。

ひと息ついたあと、最後に向かったのは「ヒトデスポット」。
海底に無数のヒトデが点在し、まるで星が海にこぼれ落ちたような幻想的な光景が広がっていた。
しばしその静けさに癒されたあと、ボートはいよいよヌングイへ。
しかし、あと少しでビーチというところで、空が暗転し突然のスコールに直撃。
冷たい雨が容赦なく降り注ぎ、体は一気に冷え切った。
防水バッグを持っていなかったため、ショルダーバッグはびしょ濡れ。
中に入れていた電子機器が壊れていないかヒヤヒヤしたが、なんとか無事で一安心。
この時期のヌングイは、雨季明けとはいえ天気が不安定で、晴れていたかと思えば突然の雨ということもしばしば。
イルカツアーに行く際は、ビニール袋に必要最小限の荷物(タオル、スマホ、上着、少額のお金)だけを詰めていくのがベストだろう。
帰りのトゥクトゥクもなかなか現れず、雨の中で震えながら待つことになったが、なんとか宿まで戻ることができた。
イルカに大興奮、帰りはスコールでずぶ濡れ。テンションが激しく上下した、忘れられないツアーとなった。
まさかの半額!?Swahili Lodgeでイルカツアー予約作戦
今回のツアー中、たまたま同じボートに乗っていた日本人旅人カップルのシュウジさんから、耳寄りな情報をもらった。
彼が泊まっている宿「Nungwi Backpacker Apartments – Homeland Swahili Lodge(通称Swahili Lodge)」では、なんと一人15ドルでイルカツアーを予約できたらしい。
私は宿で申し込んだときに30ドル支払ったので、まさかの半額!
ビーチでは「25ドルだよ」と声をかけてくる客引きもいたけれど、ツアーは朝8時出発が多く、宿以外で予約すると朝食の時間調整ができない場合もある。
5ドルの差なら、朝食の融通が利く宿の予約のほうがいいかと思っていたけれど、さすがに倍の金額差となると話は別。
ちょうど今の宿が2泊までで、明日からの宿を探していたところだったので、Swahili Lodgeは次の宿候補のひとつとして気になっていた。
明日から2泊する前提で、今夜は別の宿に泊まっているけれど、先にイルカツアーの予約だけでもできないか、交渉してみようと直接行ってみることにした。

道中、炭火焼きのとうもろこし屋台を発見。
香ばしい匂いにひかれて昼食代わりに一本購入。

味付けは、ライムの断面に塩とチリパウダーを擦り付け、それをとうもろこしにこすりつけるスタイル。
とうもろこし自体は素朴な味わいだけど、ピリ辛で美味しい。
Swahili Lodgeに到着すると、ツアー担当スタッフは外出中。
グーグル・マップに表示されていた電話番号にかけ、明日の予約を無事確保。
宿への送迎もお願いして、Agodaで2泊分の宿泊予約も完了。
この宿、イルカツアーが安いだけでなく、宿泊費もリーズナブル。
トイレ・バス付きの個室で朝食込み、1泊2,000円ちょっと。
唯一の難点はビーチから少し距離があることくらい。
明日はGreen’s Nungwiをチェックアウト後、そのままツアーへ行き、濡れたままSwahili Lodgeに移動することになるのが少し面倒だけど、15ドルのためなら頑張るしかない。
夕飯はシーフードカレーを堪能

夕方、夕食をとるために訪れたのは「Machnoo Local Restaurant」。

ここで注文したのは、シーフードカレーとパイナップルジュース。
合計22,000シリング(=1,204円)と、ヌングイではやや安めの価格帯。
「明日こそはイルカともっと泳ぐぞ!」とリベンジを誓いながら、眠りについた。
6月22日:使ったお金
イルカツアーの代金は昨日支払い済なので、今日の出費は食費のみ。
・とうもろこし:1,000シリング(=54円)
・パン:1,500シリング(=82円)
・夕食(シーフードカレー等):22,000シリング(=1,204円)
合計:1,340円