エッサウィラ3日目。
昨日は朝早く出たのに、店が開いておらず空振りだったので、今日はゆっくり11時過ぎに出発。
向かったのは、港にある魚市場。
カキ、ウニ、オイルサーディンをつまんで、イカはその場で炭火焼きにしてもらって、フランスパンとオレンジジュースで贅沢ランチ。
そして午後は、メディナの中にあるローカルハマムへ。
昨日アカスリしたばかりだったので今日は入るだけ…のつもりが、現地女性にガスールを分けてもらって、粘土パックでお肌すべすべに。
ハマムでは毎回、優しさと交流が生まれるから面白い。
締めは人気レストラン「Le Petit Resto Poissons et Herbes」で、鯛のタジンと“ザ・ロイヤル”ティーを堪能。
そして出会ってしまった、看板猫ブカルに完全にハートを持っていかれた夜。
グルメも猫もハマムも、全部詰まったエッサウィラの充実デー。
ゆっくりスタートの朝、港町で出会ったミッキーとカモメ

昨日は朝早く出かけたものの、店がまだ開いていなくて大失敗。
今日はその反省を活かして、11時過ぎにのんびり宿を出発した。
もはや朝食というより昼ごはんの時間だ。
ベンチには、シャツの裾をズボンにしまわず、だらんと出したまま座る“お疲れミッキー”の姿。
それでも観光客がカメラを向けると、ちゃんと笑顔で手を振ってくれるあたりが、さすがミッキー。

漁港エリアでは、今日もたくさんのカモメが空を舞っている。

鳴き声が騒がしいなと思って見てみると──どうやら魚をめぐって綱引き合戦の真っ最中。
くちばしで内臓らしきものを引っぱり合い、なかなかの激しさだった。
魚市場と海鮮屋台で楽しむ!生牡蠣・ウニ・イカ焼きの昼ごはん

11時半の魚市場には、今日とれたばかりの魚介がずらりと並び、大勢のローカルや観光客で大にぎわい。

エイ、イワシ、イカ、タコ、エビ、ロブスター……見ているだけで楽しい。

その奥には海鮮屋台。
のぞいてみると、またもや誘惑のラインナップが。

ノロが怖いけど…1個だけならいけるよね??と、自分に言い聞かせながら生牡蠣をパクリ。
ライムを絞ると、爽やかでとても美味しい。
オイルサーディンは、イカ・ムール貝・イワシの3種ミックス。
ちょっと酸味があってクセになる味だった。

セネガルでも食べた生ウニを、ここエッサウィラでも発見。
ライムをきゅっと絞って、濃厚な海の味を楽しむ。
カキ・オイルサーディン・ウニ、いずれも1個10ディルハム。
合計30ディルハム(=493円)で満足度高し。

店先で並んでいたイカがどうしても気になり、購入することに。
海産物は店によって「1kgあたり◯ディルハム」というシステム。
観光客向けのおしゃれな店より、ちょっと地味でローカルな人が集まっている店のほうが、安かったりする。
今回は小ぶりなイカを1杯だけ買って、25ディルハム(=411円)。
ちょっと割高だったかも?と思いつつ、袋に詰めてもらった。

すぐ近くにある焼き場では、魚市場で買った食材をその場で焼いてくれる。

イカはその場で下処理され、網に挟まれて炭火へ。

香ばしい香りが立ちのぼる。
焼き代は1網につき10ディルハムで、パンとライム付き。
サラダが欲しい場合は+10ディルハムでつけられる。

飲み物は持ち込みOKだったので、魚市場で買った搾りたてオレンジジュースをテイクアウト。

炭火で焼いたイカに、フランスパン、そしてオレンジジュース。
屋外のテーブルで頬張る、贅沢すぎるランチタイム。
ライムをたっぷり絞ったイカは、もう絶品だった。
メディナ散歩と市場めぐり、猫とミントティーの癒し時間

満腹になったところで、メディナの中をふらふら。
モロッコのテキスタイルは本当に可愛くて、見るたびについ手が伸びそうになる。

日用品売り場では、昨日学んだ「ローカルハマムには必須!」のハマム用シートを購入。
これで準備はバッチリ。

メディナ内には、野菜市・魚市・鶏やウサギなどの家畜市など、用途別にいろんな市場が点在している。

ちなみにこの海鮮市では、買った魚介類をすぐ近くのレストランで焼いてもらえるスタイル。
これは便利。

海鮮市の自転車のサドルの上に、ちょこんと座る猫を発見。
ここはやっぱり猫天国。
どこを歩いても、気ままな猫たちに出会える。

ちょっと歩き疲れたので、ローカルな軽食屋でひと休み。
注文したのはモロッコ名物・ミントティー。
山盛りのミントと、大きな角砂糖がどーんと運ばれてきて、どうしたらいいか戸惑っていたら、隣のモロッコ人カップルが親切に入れ方を教えてくれた。
まず、ポットに角砂糖をドボン。
ミントの葉も入れて数分待つ。
そして、ポットを少し高く持ち上げて、お茶を注ぐ。
水滴を飛び散らせながら泡立てるのが、モロッコ流。
ふわっと広がるミントの香りと甘みが心地よい。

甘くてさわやかなミントティーを片手に、行き交う人々をぼんやり眺めながら、カフェでのんびりとした時間を過ごす。
ひと息ついたところで宿へ戻り、しばらくブログを書いたあと、夕方ふたたびメディナへ繰り出した。
今日は、メディナの中にあるローカルハマムへ行ってみることにした。
ローカルハマム体験!優しさに触れた粘土パックと交流タイム

スパイスの香りが立ち込めるスークを抜け、小道をぐんぐん進んでいくと、「Hammam Essaidi」に到着。

女性専用のローカルハマムで、受付で入浴料20ディルハムを支払う。
脱衣所の上部にある棚に荷物を置くシステムなのだが、受付のおばちゃんが「預かってあげるわよ」と声をかけてくれた。
貴重品は持ってきていなかったが、お言葉に甘えてお願いしたら、帰りにしっかり10ディルハムのチップを請求された。
次回はスマホすら持たずに来て、棚に置こうと決意。
このハマムにも椅子や横たわるような台座はないため、シートは必須アイテム。
今回はちゃんと持参していたので、得意げに床に広げた。
昨日アカスリしたばかりだったので、今日はハマムに入るだけのつもりだった。
でも、隣に座っていたモロッコ人の女性が、なんとガスールを袋ごと差し出してくれた。
ガスールとは、モロッコ・アトラス山脈で採れる天然の粘土。
古くから美容に使われてきた伝統のクレイで、水で溶かすとクリーム状になり、顔・体・髪に使える万能アイテム。
皮脂や汚れをやさしく落としつつ、肌にミネラルを補ってくれる。
彼女はそのガスールに少量の黒石鹸と水を混ぜ、どろっとしたペーストを作って体に塗っていた。
私も見よう見まねでトライしてみる。
体中が茶色に染まり、数分放置してからお湯で洗い流すと、お肌がつるつるに!
本来ならここからケッサ(垢すり用ミトン)でアカスリをするのだが、毎日は肌に負担なので、今日はお休み。
ケッサは持ってきていなかった。
「ガスールは安いから全部あげるよ」と、彼女は袋ごと私にプレゼントしてくれた。
昨日のマダムに続いて、今日の優しいお姉さま。
モロッコの女性たちは本当にあたたかい。
ローカルハマムは、まさに“裸の交流”ができる不思議な場所だ。
鯛のタジンと看板猫ブカルにとろけた、最高のディナー

ハマムでさっぱりした後は、お楽しみの夕食。
向かったのは「Le Petit Resto Poissons et Herbes」。
エッサウィラ初日から気になっていた人気レストランで、いつも満席だったけど、今日は運よく入ることができた。

飲み物には“ザ・ロイヤル”と呼ばれる特別なハーブティーを注文。
伝統的なミントティーにドライフラワーやさまざまなハーブをブレンドした、特別なときにふるまわれるお茶。
はちみつを少し垂らして飲むと、ほんのり甘く、香り高く、とても優雅な味わいだった。
オリーブとパンは、前菜として無料でサーブされる。

メインは鯛のタジン。
港町エッサウィラらしい新鮮なシーフードを使った一品で、鯛の旨みがぎゅっと詰まっていて、とても美味しかった。

そして、このレストランの何よりの魅力は、看板猫「ブカル」。
オーナーに飼われている10歳のメス猫で、名前の「ブカル」はベルベル語で「美味しい」という意味らしい。

ブカルは営業中、店内でのんびり過ごしたり、近所を気ままに散歩したりしているそう。
撫でても逃げることなく、おとなしく触らせてくれて、毛並みもふわふわツヤツヤ。
一瞬でブカルの虜になってしまった。
エッサウィラではたくさんの猫に出会ったけれど、彼女はダントツでお気に入り猫No.1。
7月24日:使ったお金
漁港では交渉次第でシーフードもけっこう安くなる。
・食べ歩き(カキ・ウニ・オイルサーディン):30ディルハム(=493円)
・イカ:25ディルハム(=411円)
・焼き代:10ディルハム(=164円)
・オレンジジュース:20ディルハム(=328円)
・ハマムシート:10ディルハム(=164円)
・カフェ(ミントティー):10ディルハム(=164円)
・ハマム(入浴料20+荷物預かりチップ10):30ディルハム(=493円)
・夕食代(鯛タジン等):115ディルハム(=1,891円)
合計:4,108円