【111】旅人の心をつかむ猫と風の町 エッサウィラ最終日(2025.7.29)

モロッコ

モロッコ・エッサウィラ滞在の最終日。

体調は朝から絶不調で、吐き気に耐えながらベッドでぐったり。

ふと確認したモーリタニアのeビザ申請は、まさかの承認済み。

しかも日付はエッサウィラ到着直後…。

いろんな思いが交錯する中、今日だけはマラリア薬をスキップし、ゆっくり静養することにした。

昼食は胃にやさしいシーフードスープを選び、ハチワレ猫に見つめられながらのんびり過ごす。

夕方にはカイトサーフィンが舞う海辺を散歩し、レストラン「Beach and Friends」で夕日を見届ける。

夜はお気に入りの猫・ブカルに会いに行き、ロイヤルティーを飲みながら、離れがたい気持ちでこの街の空気を胸に刻んだ。

明日はマラケシュへ。

名残惜しさに包まれながら、旅は次の章へと進んでいく。

朝の吐き気と、まさかのモーリタニアeビザ承認

今日も朝からひどい吐き気で、ベッドからなかなか起き上がれなかった。

あまりに気分が悪いので、マラリア予防薬は今日だけスキップすることにした。

リスク地域を出てからもう2週間以上経っている。

さすがに発症リスクは低いはず…。

そんななか、何気なくモーリタニアのeビザの申請状況を確認してみたら──おりていた。
(‘A`)

ビザの有効開始日は7月22日。

たぶん、エッサウィラに着いてすぐの頃におりていたのだろう。

それなのに、通知のメールすら来ない。

不親切すぎる…。

モロッコに来てすぐビザが下りてたなんて知りたくなかったから、ここまで見ないようにしてた。

でも、今さらモーリタニアに行く気にはならない。

アイアントレインも、最近の外国人の事故を受けて規制が厳しくなり、2025年5月からは外国人旅行者が貨物車両に乗ることが禁止されたという話もある。

これまでは賄賂でなんとか乗れていたらしいけれど、最近はそれも通用しないケースが増えてきている。

そもそも、モーリタニアのeビザがちゃんと取れるかどうか自体が運ゲーだし、さらに貨物車両にこっそり乗れるかどうかもまた運ゲー。

いろんな意味で、今はタイミングが悪い気がする。

でも、あと3〜4年してeビザの運用が安定し、アイアントレインの事故の騒ぎも落ち着いて、また観光客が気軽に乗れるようになった頃には……きっとリベンジしに行くつもりだ。

体調不良の私にしみわたる、シーフードスープのランチ

La Casa

明日はいよいよマラケシュへ移動。

つまり、今日がエッサウィラの実質最終日。

昼食に選んだのは「La Casa」。

シーフードスープの昼食

体調が微妙なので、胃にやさしそうなシーフードスープを注文。

あっさりした味付けで飲みやすく、美味しかった。

ドリンクはシトロン(レモン)ジュース。

さっぱりしていて、食欲がないときでもスッと飲めるのがありがたい。

La Casaにいつもいるハチワレ猫

このグレーのハチワレ猫、La Casaに行くたびに見かける。

今日も私の隣に座って、シーフードスープをじっと見つめていた。

食後は宿に戻って、夜までぐっすり昼寝。

この街では、本当によく眠る。

サンセットを眺めながら、静かに街に別れを告げる

エッサウィラのビーチ

夕方7時、ようやく重い腰を上げてビーチへ。

昼間は海水浴客で賑わっていたであろうビーチには、たくさんのパラソルが並んでいた。

カイトサーフィンを楽しむ人たち

遠浅の海には、カイトサーフィンを楽しむ人たちがたくさん。

風の強いエッサウィラは、カイトサーフィンの聖地でもあるらしい。

Beach and Friends

海沿いのレストラン「Beach and Friends」へ。

ここで夕日が沈むまでの時間をゆっくり過ごすことにした。

ビーチベッドに寝転がってリラックス

ビーチベッドに寝転んで、波の音を聞きながら眺めるサンセット。

タコスとジュースの軽食

シーフードタコスとジュースを頼んだけど、ちょっと胃に重かった…。

これで110ディルハム(=1,796円)もするのだから、さすがは欧米観光客向けのスポットといったところ。

大西洋に沈む夕日

午後8時半、太陽が大西洋の水平線に沈んでいった。

これがエッサウィラで見る最後の夕日。

これからしばらくは内陸に入るので、海に沈む夕陽はもう見られない。

おそらく次に見るのは…ポルトガルのリスボンだろうか。

Asian Red Food

帰り道、「Asian Red Food」というアジアンレストランの美味しそうな匂いに誘われて入ってみた。

タイやベトナム系の料理がメインらしい。

野菜チャーハン

野菜チャーハンを頼んでみたけど、米がちょっと好みと違った。

でも味は悪くない。

ブカルに見送られる、去りがたい旅の夜

ブカルと野良猫たち

エッサウィラ最後の夜。

どうしてもブカルに会っておきたくて、Le Petit Resto Poissons et Herbsへ向かった。

あの子は、野良猫たちとじゃれ合いながら、相変わらずのんびりと過ごしていた。

ロイヤルティーとお菓子

何度も通っているので、オーナーともすっかり顔なじみ。

「明日出発なんだ」と伝えると、お茶とお菓子をサービスしてくれようとした。

ありがたかったけど、さすがに申し訳なくてお茶代はちゃんと払わせてもらった。

ここのロイヤルティーは本当にお気に入りで、来るたびに注文していた。

あたたかいお茶を飲みながら、ブカルを眺める──この時間が何よりの癒しだった。

お手々をペロペロするブカル

お手々をぺろぺろするブカル。

可愛すぎる。

そのあと大股を開いて、ひたすら股間をなめていた…。

自由でマイペースなその姿が、なんとも愛おしい。

本当は、ずっとこの街でブカルと一緒に暮らしていたい。

むしろ、エッサウィラに住みたい。

一年を通して気候が穏やかで、夏は避暑地、冬は避寒地。

ご飯は美味しくて、人は親切で、猫たちはかわいい。

ここには、心から「また帰ってきたい」と思わせてくれる空気がある。

でも私は旅人。

明日はマラケシュへ。

後ろ髪を引かれる思いで、次の街へ向かう。

7月29日:使ったお金

今日は完全に食費デー。

それだけで4,000円を超えた…。

・昼食代(シーフードスープ等):75ディルハム(=1,225円)
・カフェ代(タコス等):110ディルハム(=1,796円)
・夕食代(チャーハン):50ディルハム(=816円)
・カフェ代(ロイヤルティー):20ディルハム(=326円)

合計:4,163円