【100】郵便局と博物館と川辺のビサップ──サン・ルイで旅の小休止(2025.7.17〜18)

セネガル

サン・ルイ滞在も終盤。

観光はひととおり終え、あとはe-Visaの通知を待つばかり。

2日連続のチェブジェンでローカル気分を味わい、ハガキを書いて日本に思いを馳せ、博物館ではセネガル女性たちの華やかな姿に目を奪われた。

予定では18日に出発するはずが、ビザが間に合わず急きょもう1泊。

19日はダメ元で、モーリタニア国境へ向かう覚悟を決めた。

マンゴーの朝ごはんと、チェブジェン2日連続ランチ

マンゴーの朝食

朝ごはんは、路上で買ったマンゴー。

包丁の切れ味がいまいちでちょっと苦戦したけど、なんとか花咲カットに成功。

サン・ルイのマンゴーも、とっても甘くてジューシーだった。

チェブジェン連続2日

昼ごはんは、2日連続でチェブジェンをチョイス。

かなりのボリュームで、遅めのランチに食べると、もう夕食はいらないくらいお腹いっぱいになる。

店の人にもすっかり顔を覚えられ、ちょっと常連になった気分。

日本の家族へ、ハガキを投函しに郵便局へ

サン・ルイの郵便局

食後は、フェデルブ橋のすぐそばにあるサン・ルイの郵便局へ。

日本の家族へのハガキ

昨日買っておいたハガキに、今日はメッセージを書いて切手を貼る。

切手代は2通分で1,300フラン(=342円)。

「到着まではおよそ2週間くらいかな。でもあくまで目安で、前後する可能性もありますよ」とのこと。

建物の外壁には青いポストがある

建物の外壁には青いポストがあり、職員さんの案内で左側に投函。

ちなみに、以前ケープタウンから送ったときは、2通のうち1通しか届かなかったという苦い経験が…。

今回は2通とも無事に届きますように、と願いながら投函した。

セネガル女性の美しさに見とれる、博物館めぐり

博物館のチケット売り場

サン・ルイは、馬車観光以外には目立った観光地が少ないが、強いて言えばいくつかの博物館がある。

正直あまり興味はなかったけれど、時間があるので行ってみることに。

サン・ルイには7ヶ所の博物館がある

チケット売り場は「La Villa – Mupho」という建物の中にあり、チケットは3種類。
・0番(La Villa – Mupho)のみ:2,000フラン
・1・2・5・6番の4館共通券:5,000フラン
・全7館フリーパス:10,000フラン

4ヶ所共通券

私は5番の「Musée de la Photographie de Saint-Louis」を見たかったので、4ヶ所共通券(5,000フラン=1,317円)を購入。

それにしても、物価を考えるとチケット代はけっこう高い。

さっそく1番と2番の博物館に向かうと…扉が閉まっている!

この暑さの中、高いチケット買って出向いたのに、まさかのクローズとは。

仕方なく再びチケット売り場に戻って伝えると、スタッフが現地に連絡してくれたらしく、「もう開けたから行ってみて」と案内された。

1番「Les Comptoirs – Le MuPho」

まずは1番の「Les Comptoirs – Le MuPho」へ。

展示は、かつてのサン・ルイやその人々の写真。

でも解説がすべてフランス語で、正直ちょっと内容がわかりづらかった。

館内で唯一写真撮影許可ゾーン

中庭の現代アートのオブジェだけが写真撮影OKとのこと。

ちなみに隣の2番の館はほとんど廃墟のようで、展示も正直微妙。

無理に行かなくてもよかったかも。

5番「Musée de la Photographie de Saint-Louis」

サン・ルイの中では、たぶん一番有名で人気のある博物館「Musée de la Photographie de Saint-Louis」。

建物は立派で、展示されている写真も見ごたえあり。来たかいがあったと思える場所だった。

館内にはたくさんの写真が展示されている

セネガルの女性たちは、昔から大きなターバンを巻き、カラフルで華やかなドレスを身にまとってきた。

伝統的な装いをとらえた過去の写真

ここでは、そうした伝統的な装いを写した古い写真に加え、現代の女性たちをとらえたポートレートも展示されていた。

現代の女性たちの姿を写したポートレート

民族衣装は今も日常的に着られており、布の巻き方や色使いにその人らしさが出る。

写真を見ながら、セネガル女性の美意識や文化が、今もちゃんと息づいていることを実感した。

5番のすぐ近くにある6番の博物館にも立ち寄ってみた。

こぢんまりした展示だったが、せっかく共通券があるなら寄っておいて損はないと思う。

サン・ルイ刑務所をちらりと見学、川辺でのんびりビサップ休憩

近所のパン屋

博物館をまわったあとは、明日の朝ごはん用に、宿の近くにあるパン屋さんへ立ち寄る。

2つ買って200フラン(=52円)という、驚きの安さにびっくり。

サン・ルイの刑務所(Prison Centrale de Saint Louis)

実はサン・ルイの町には刑務所がある。

昨日話した馬車使いの男性によれば、高い塀に囲まれたその敷地内には、数百人の囚人が収容されているのだという。

囚人に差し入れを持ってくる人々

入口には、差し入れを持ってきたと思われる家族たちの姿があり、カウンター越しに何かを手渡していた。

海外の刑務所を間近で見るのは初めてで、少し緊張しつつも、どんな罪で収監されているのかはわからないが──罪を償って、きちんと社会に戻ってきてほしいな、と思わずにはいられなかった。

川辺でビサップを飲む

夕方は、川沿いのローカルカフェ「Kawsara」へ。

ここで、ハイビスカスのジュース「ビサップ」を飲みながら、ぼーっとセネガル川を眺めるひととき。

腰に空容器を巻き付け、浮きにするローカルの人々

川では、ローカルの人たちが楽しそうに泳いでいた。

彼らは腰に空容器を巻きつけて、それを浮き代わりにしてぷかぷか浮かんでいる。

なんともたくましい生活の知恵。見ているだけでほっこりする。

本来なら18日にサン・ルイを出発して、モーリタニア国境を目指す予定だった。

けれど、e-Visaのステータスは朝になっても「申請中」のまま…。

仕方なく1泊延長し、もう1日だけ待ってみることに。

チキンヤッサで満腹、暑さに負けて宿にこもった一日

18日、この日も朝からうだるような暑さ。

観光はひと通り済んでいたし、e-Visaもまだ「申請中」のまま。

というわけで、ほとんど宿にこもってブログを書いて過ごすことにした。

チキンヤッサの昼食

お昼は「La Linguere」へ。

気づけば3日連続の通いっぷり。

注文したのは、セネガルや西アフリカで広く親しまれている家庭料理、チキンヤッサ。

お値段は3,500フラン(=922円)。

セネガルでは魚は手ごろだけど、鶏肉はなぜかちょっと高級。

でもそれも納得の美味しさ。

玉ねぎたっぷりのマリネソースが、皮パリパリ・中ジューシーなチキンと絶妙に絡む。

この一皿だけでお腹は満たされ、夕飯は自然とスキップ。

レストラン「Flamingo」

食後はレストラン「Flamingo」へ。

ここは、フェデルブ橋を正面に望む絶好のロケーション。

テラス席に座って、またビサップ(ハイビスカスジュース)を注文。

昨日飲んだローカルカフェのものとは味がまったく違い、こちらはやや上品でさっぱりした印象。

ビサップって、ほんとにお店によって個性が出る飲み物なんだなあと改めて感じた。

ビザはまだ…それでも国境へ突撃するしかない!

明日、19日になっても、きっとe-Visaは「申請中」のままだろう。

でも、もう待つのも限界なので、とりあえず国境へ向かうことにした。

もしかしたら、ある程度の賄賂を渡せば、アライバルビザ的な「裏ルート」があるかもしれない──という淡い期待を抱きつつ。

もちろん、それが通じなければ素直に引き返して、モーリタニア入国は諦めるしかない。

それでも、「とりあえず行ってみたい」という気持ちを抑えきれなかった私は、諦めの悪さ全開で、イチかバチか、国境チャレンジを決意したのだった。

7月17〜18日:使ったお金

当初の予定ではサン・ルイは3泊だったけど、急遽1泊追加したので18日に宿代を払った。

7月17日

・昼食代(チェブジェン等):2,100フラン(=553円)
・切手2通分:1,300フラン(=342円)
・博物館入場料:5,000フラン(=1,317円)
・パン:200フラン(=52円)
・ビサップ:500フラン(=131円)

合計:2,395円

7月18日

・チップ代:200フラン(=52円)
・昼食代(チキンヤッサ等):3,500フラン(=922円)
・ビサップ:1,500フラン(=395円)
・宿代(1泊分):15,000フラン(=3,952円)

合計:5,321円