ナミビア北部の田舎町・オプウォを、今日は気の向くままにぶらりと街歩き。
ここは、ヒンバ族、ヘレロ族、デンバ族など、さまざまな少数民族が暮らす“民族のるつぼ”。
スーパーマーケットや市場では、それぞれの民族衣装に身を包んだ人々が行き交い、日常の中に異文化が入り混じる独特の空気が漂っている。
お昼は「Kaokoland Restaurant」で牛ステーキとワインを楽しみ、午後は昨日お世話になったガイド・ドネラに会いにKaoko Info Centreへ。
夕方にはローカルバーで地元の人たちとお酒を飲みながら、人生初の嗅ぎタバコ「スナッフ」にも挑戦──見た目は完全に怪しいけど、中身はタバコ(笑)
特別な観光地を訪れたわけじゃないけれど、今日はなんだか心がほぐれる、ナミビアの田舎時間だった。
ランチはKaokoland Restaurantでステーキ&ワイン

午前中は宿でのんびり過ごし、11時ごろ、街の中心にあるレストラン「Kaokoland Restaurant」へ。
オプウォにはちゃんとしたレストランが少なく、ここは数少ない“ちゃんと食事ができてお酒も飲める店”。
メニューも豊富で、地元の人にも人気らしい。
屋外のテラス席に座ると、民族衣装をまとった人々が目の前を行き交い、その光景を眺めながら食事が楽しめる。

この日のランチは、牛ステーキとロゼワイン。
ナミビアでは南アフリカ産のワインが手頃に手に入るので、レストランでも気軽に美味しいワインが飲めるのがうれしい。
気分が良くなって赤ワインもおかわり。
2杯飲んだら、ちょっといい気分に。
首都ウィントフックでは、治安のことが気になってなかなか外食やお酒も楽しみにくいけど、田舎町オプウォはその点かなり平和。
安心してゆったりしたランチタイムを満喫できた。
ワイン2杯とステーキで208ナミビアドル(=1,673円)。
物価の高いナミビアにしては、田舎価格でありがたい。
暑さの中を歩いて、ドネラに会いにKaoko Info Centreへ

午後は、昨日案内してくれたガイド・ドネラに会いに、Kaoko Info Centre(カオコ・インフォセンター)へ。
ここは、少数民族の村を訪ねたい旅行者に向けて、現地ガイドや車を紹介してくれる観光案内所。
地域に根ざしたネットワークを持ち、信頼できるローカルガイドをつないでくれる頼れる存在。
ドネラは基本的に毎日ここに出勤していると聞いていたので、暑い中、中心地から20分ほどの道のりを歩いて向かう。
照りつける太陽の下、まっすぐな道がやたらと長く感じられる。

ようやく到着すると、ドネラが笑顔で迎えてくれ、建物の中を案内してくれた。

小さな館内には、少数民族の写真や衣装がささやかに展示されていて、地域文化の入口としての役割も果たしている。

最後に建物の前で記念写真もパシャリ。
このセンターには5人のローカルガイドが所属しているけれど、女性ガイドはドネラだけ。
ひとり旅の身としては、同性のガイドはとても心強い存在だった。
彼女は毎日、丘の上の自宅からここまで歩いて通っているそう。
通常は片道1時間、早足だと30分とのこと。
炎天下の中、それだけの距離を毎日通うのは本当に大変そう。
ヒンバもヘレロも!異文化が交わるオプウォの街歩き

Kaoko Info Centreをあとにして、村の中心地をぶらぶら。
通り沿いには布を敷いて食品や衣料品を売る露店が並び、まるでマーケットのようなにぎわい。

ヒンバ族の女性が体に塗る赤土や香辛料も売られていたり、街を歩くヘレロ族の女性たちは貴婦人のようなドレス姿で堂々と闊歩していたり──日常の中に異文化がしっかりと息づいている。


スーパーの中にも、ヒンバ族の女性たちが普通に買い物していて、伝統衣装とモダンな店内のギャップに思わず二度見。

頭の上に大きな荷物をのせたデンバ族の姿も。
手を使わずに、絶妙なバランスで荷物を運ぶその様子に、思わず見とれてしまった。
ローカルバーでスナッフ初体験!にぎやかな夕暮れのひととき

夕方、宿の隣にある「Eyambeko Bar」へ。
なんとここでは、ヘレロ族の女性たちも普通にお酒を飲んでいた。

ナミビア(というかアフリカ全体)では娯楽が少ないからか、ビリヤードが大人気。
男性たちはビリヤード台を囲んで盛り上がっていた。

バーカウンターは鉄格子で囲まれていて、ちょっと牢屋みたいな不思議な雰囲気(笑)
お酒を1本注文して、値段は25Nドル(=201円)。
ローカル価格で嬉しい。

さらに、スーパーで買ってきた嗅ぎタバコ「スナッフ」をここで試してみることに。

スナッフ(Snuff)は、タバコの葉を細かく粉末にしたもので、指先でつまみ、鼻の穴に軽く押し当てて“スンッ”と吸い込む嗜好品。
説明すればシンプルだけど、やってる姿は完全に怪しい。
でも中身は普通のタバコなのでご安心を(笑)
慣れないうちはくしゃみが出やすいので、人に向かって吸わないように注意が必要。
特にヒンバ族の女性に人気らしく、こうした“たしなみ”もまた、ナミビアの田舎で生きる日常のひとコマ。
ちょっと鼻にツンとくる刺激とともに、自分もほんの少し現地の人になれた気がした。
再会にほっこり、夕食はスーパーで調達

帰りにスーパーへ寄って夕食を調達。
なんと、行きの乗合バンで一緒だった親子と偶然再会!
「モロ」「コラ」「ナワ」と現地語で挨拶すると、「いつの間にそんな言葉を覚えたの?」とお母さんが笑顔に。
小さな女の子はバンの中でもずっと私を見つめていて、「この子、あなたのこと大好きなのよ」と言われ、なんだか嬉しくなった。

夕食は、昼食の残り(レストランでランチパックにしてもらった)と、スーパーで買ったサラダ。
派手な観光は何もしていないけれど、異文化の中でゆったり過ごせた、やさしい時間。
ケープタウンやウィントフックのような都市ではなかなか感じられない、田舎ならではの平和な空気に、ちょっと心が癒やされた。
6月4日:使ったお金
この日は珍しくレストランやバーにも立ち寄って、お酒を飲んだ一日。
治安のいいオプウォだからこそ楽しめた、ゆる旅デー。
・昼食代(ステーキ等):208Nドル(=1,673円)
・嗅ぎたばこスナッフ:25Nドル(=201円)
・夕食代(サラダ等):46Nドル(=370円)
・バー代(お酒):25Nドル(=201円)
合計:2,445円