【44】アフリカ縦断前にカイロでマラリア薬を無料入手!(2025.5.21)

エジプト

アフリカ大陸を縦断する旅に備えて、カイロで医薬品を整えた一日。

朝はカフェでゆっくり朝食をとり、データ通信量をチャージ。

そのあとはマラリア予防薬をもらいに医療機関へ向かった。

書類の準備や薬局探しに市内をぐるぐる歩き回ることになったけれど、なんとか必要な薬をそろえることができた。

観光はお休みだったけど、これからの長旅を安心して続けるための、大事な準備日となった。

高級カフェで朝ごはんとSIMのチャージタイム

Go Bus (Tahrir) Boarding Station

朝8時半頃、Go Bus (Tahrir)のボーディングステーションに到着。

道中、何度かあったトイレ休憩のうち、起きていたのは1回だけ。

ほとんど爆睡していた。

Heritage Hostel cairo に再チェックインすると、部屋が使えるのは午後からとのこと。

時間があるので、宿の近くにあるカフェへ朝食を食べに行くことにした。

La Poire

La Poireは、入口にガードマンと荷物検査があるくらいしっかりした店構えで、値段もなかなか。

客層も外国人や裕福そうなエジプト人が多かった。

朝食セットメニュー

一番安い朝食セットを頼んだけど、ラテと合わせて304ポンド(=868円)。

エジプトではかなり贅沢な朝ごはん。

ダハブで使っていた28GBのSIMがそろそろ尽きそうだったので、vodafoneへチャージに。

vodafone
店内

10GBで250ポンド(=714円)。

チャージ後、vodafoneのサイトで確認すると、なぜか18GBも追加されていた。

どうやら今は8GB分のキャンペーンがあるらしく、ちょっと得した気分。

カイロの医療施設でマラリア薬とコレラワクチンを調達

アフリカを旅するうえで気になるのがマラリア。

日本で処方されるマラリア薬は高価で副作用も強く、なかでも比較的安価で副作用も少ない「ドキシサイクリン」は日本ではマラリア予防薬として承認されていない。

今回はこの薬を旅先で安く手に入れるつもりで、タイミングを見ていた。

マラリアリスクのある地域に入る2日前から飲み始めなければならないため、そろそろ準備が必要。

物価が高い南部アフリカ諸国ではなく、エジプトで調達することにした。

調べたところ、外国人にも無料でマラリア薬を配布している医療施設がカイロにあるという情報を見つけ、さっそく行ってみることに。

外国人にも無料で配布しているなんて、以前に狂犬病ワクチンも無料だったし、本当にエジプトは太っ腹な国だと思う。

この建物2階でマラリア薬をもらえる

外観は不安になるほどボロかったけど、思い切って2階へ。

受付で事情を説明すると、行き先を聞かれた。

「南アフリカ、ナミビア、ザンビア、タンザニア、ケニア、セネガル、モーリタニア」と答えると、薬をもらうには以下の書類が必要だと説明された。

  • 黄熱病、髄膜炎菌、ポリオ、コレラのワクチン接種証明書(4つ全部)提示
  • パスポートの原本提示&コピー提出
  • マラリアリスク国へ行くことを示す航空券のコピー提出

4種のうちコレラは接種していなかったので、「じゃあここで飲んでいって」と、コレラ経口薬(370ポンド=1,057円)をその場で勧められる。

注射ではなく経口薬だったので、特に抵抗もなくOKした。

ただ、ワクチン証明や航空券のコピーなどは持ち歩いていなかったため、一度ホテルへ戻って再チャレンジ。

売店

宿のフロントではコピーを断られ、どうしようかと街を歩いて探していると、ある売店にコピー機を発見。

売店の中にコピー機

店主にWhatsAppで航空券のデータを送り、なんとか印刷できた。

再び医療施設に戻り、必要書類を揃えて提出。

名前や渡航国などをアラビア語の用紙に記入していく。

受付の人が英語で指示してくれたので、なんとか記入完了。

コレラ経口薬

ちなみにこのコレラ経口ワクチンは、10日以上の間隔を空けて2回接種することで、2〜3年の予防効果が得られるタイプ。

医師からも「10日後にもう一度飲む必要がある」と説明を受けていたけれど、私はてっきり2回目の薬もその場で渡してくれるものだと思い込んでいた。

そして処置室では、まずいコレラ経口薬をその場で飲みこむ。

薬を飲み終えたあと、「2回目はまた10日後にここへ来てね」と言われて、思わず「えっ」となってしまう。

もう数日でエジプトを出国する予定なので、2回目の接種はナミビアで受けるしかない。

事前に調べておかなかった自分の無知さに、ちょっと後悔。

ドキシサイクリン

そしてついに、エジプトの製薬会社「EIPICO」のロゴが入ったドキシサイクリン100mgを処方された。

ただ、無料でもらえたのはたったの10錠だけ。

もっとたくさんもらえるのかと思っていたから、わざわざ必要書類を揃えてコレラの経口ワクチンまで飲んだのに……正直ちょっと拍子抜け。

マラリア予防には全然足りない量だったので、自分で追加購入することに。

マラリア予防薬を追加購入|El Ezabyで安心の薬を入手

カフェで一休み

カフェでカットメロンをつまみながら、信頼できそうな薬局を検索。

マラリアは命に関わる病気だから、古い薬や偽物のリスクがあるような店は避けたい。

El Ezaby Pharmacy

調べた結果、大手チェーンの「El Ezaby Pharmacy」がエジプトでは定評があり、品質管理もしっかりしているとのことで、そこへ向かった。

ファイザーのビブラマイシン

カウンターでファイザー社の「ビブラマイシン(Vibramycin)」という薬を出してもらう。

これはドキシサイクリンの正規品で、品質面でも安心できる。

マラリア予防には、リスク国に入る2日前から飲み始め、出国後も28日間は飲み続けなければならない。

つまり、滞在日数だけでなく、出たあとも1ヶ月分の薬が必要になるため、思った以上に量が必要。

長期間、毎日飲み続ける薬なので、安全性を最優先してこの薬を選び、15箱(1箱10錠入り)をまとめて購入。

合計150日分で、975ポンド(=2,786円)だった。

日本で同じ量を入手しようと思ったら、考えたくもないような高額になるので、物価の安いエジプトでまとめ買いできたのは本当に正解だった。

アフリカ大陸を旅する間だけでなく、南米アマゾンを訪れる際や予備としても使えるように、少し多めに確保しておいた。

歩き疲れた体に染みるKazazの牛煮込みディナー

この日は結局、薬の調達だけで一日が終わってしまった。

書類を取りに戻ったり、薬局を探し回ったりで歩き疲れ、夕食はしっかり食べることに。

Kazaz
サラダやスープ

Kazazで牛煮込みのセットメニュー(316ポンド=903円)を注文。

サラダ、パン、スープ、ご飯までついていて、ボリューム満点。

牛煮込み

ふだんはサラダや果物が多めの食生活だけど、たまにはしっかり肉も食べておかないと。

柔らかく煮込まれたお肉に、しっかり味が染み込んでいてとても美味しかった。

今日は観光らしい観光はしていないけど、旅を安全に続けるための大切な一日だったと思う。

5月21日:使ったお金

この日は、コレラ経口薬、マラリア予防薬、そして頭痛薬を購入したため、出費がやや多めに。

マラリア薬は南米でも使う予定なので、将来の分までまとめ買いしたのもあって金額はかさんだ。

でも、今後の安心には代えられない、大切な出費。

・宿代:570ポンド(=1,628円)
・朝食代(セットメニュー):304ポンド(=868円)
・インターネット10GBチャージ(※キャンペーンで18GB):250ポンド(=714円)
・航空券コピー代:10ポンド(=28円)
・コレラ経口薬:370ポンド(=1,057円)
・昼食代(カットメロン等):65ポンド(=185円)
・パクシーシ:5ポンド(=14円)
・マラリア予防薬(150日分/15箱):975ポンド(=2,786円)
・頭痛薬:108ポンド(=308円)
・夕食代(牛煮込みセット):316ポンド(=903円)

合計:8,491円