世界一周の海外旅行保険を安く抑える方法|クレカとグローブパートナーを活用

旅の準備

世界一周に行くなら、海外旅行保険にはいくらかかるんだろう?

私も出発前に調べてみたところ、1年間の海外旅行保険はかなり高額だった。

航空券や宿泊費など、旅そのものにもかなりのお金がかかるなかで、保険料もできるだけ抑えたいと思った。

そこで、クレジットカードに付帯する海外旅行保険を複数枚組み合わせ、足りない部分を海外の旅行保険「グローブパートナー」で補うことにした。

世界一周のような長期旅行では、補償額だけでなく、クレジットカードの利用付帯や「90日」のルール、保険のつなぎ方など、出発前に確認しておきたいことがいくつもある。

私の場合は、エベレストトレッキングで軽アイゼンを使う可能性もあったため、その補償についても事前に確認してから出発した。

この記事では、私が世界一周のために準備した海外旅行保険やクレジットカード、1年間の保険の組み合わせ方、実際にかかった費用、トレッキング時の注意点などを紹介する。

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世界一周の海外旅行保険、いくら補償があれば安心?

世界一周のような長期旅行では、海外旅行保険の補償額はどのくらい必要なのだろうか。

保険料を安くしたいからといって、補償額を削りすぎるのも怖い。

海外では、日本では考えにくいような高額な医療費が発生することがある。

実際に、

  • インドネシアでのダイビング送迎車横転事故:約689万円
  • 中国での転落事故:約1,076万円
  • アメリカでの溺水事故:約1,700万円
  • タイでの心筋梗塞:約781万円
  • エジプトでの脳内出血:約895万円

といった高額な保険金支払い事例がある。

アメリカの医療費が高いことはよく知られているけど、アメリカだけの話ではない。

途上国でも、外国人向けの設備が整った病院を利用すると、高額な治療費がかかることがある。

だから、海外旅行保険で特に重視したいのは「治療費」と「救援者費用」だと思う。

携行品損害や飛行機の遅延などは、ある程度なら貯金で対応できる。

一方で、何百万円、場合によっては1,000万円を超えるような医療費は、個人の貯金だけで対応するには大きすぎる。

もちろん、必要な補償額は、旅行する地域や期間、どんな観光をするかによっても変わってくる。

どこまでの補償があれば安心できるかも、人によって違うだろう。

「治療費は無制限じゃないと不安」という人もいるだろうし、「足りない分は貯金から出す」と考える人もいる。

私自身は後者で、すべてを保険でカバーするのではなく、ある程度の金額までは海外旅行保険で備え、それを超えた分は預貯金から出すつもりでいた。

そこで、必要な補償額を一律に「○万円あれば十分」と考えるのではなく、実際の高額な医療費の事例を参考に、「自分ならいくらまで保険で備えておきたいか?」を考えてみた。

そのうえで、これはあくまで私個人の考えだが、長期旅行なら治療費の補償額は最低でも500〜600万円、できれば1,000万円以上あれば安心だと思っている。

私はこのくらいの補償額を目安に、世界一周の保険を考えることにした。

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日本の海外旅行保険を調べたら高額だった

まずは、日本の海外旅行保険で、必要だと考えた補償額を確保できるプランを調べてみた。

日本の海外旅行保険には、「アジア」「ヨーロッパ」など、旅行するエリアを限定したプランも多い。

でも、私のように世界一周で複数の地域を移動する場合は、全エリアをカバーする保険を選ぶ必要がある。

海外旅行保険の保険料は、旅行する地域のほか、年齢や旅行期間、補償内容などによっても変わる。

私の場合、1年間という長期だったため、保険料はかなり高くなった。

実際に見積もりを取ってみると、最安値として提案された東京海上のI05プランでも、1年間で368,210円。

治療・救援費用500万円のみのプランだった。

さらに、一番人気と紹介された東京海上N2プランは1年間で414,490円。

補償内容は、

  • 傷害死亡:500万円
  • 傷害後遺障害:500万円
  • 治療・救援費用:1,000万円
  • 疾病死亡:500万円
  • 賠償責任:5,000万円
  • 携行品損害:10万円
  • 飛行機手荷物遅延:3万円
  • 飛行機遅延費用:あり

という内容だった。

もちろん、これだけの補償が付いていることを考えれば、高すぎるとは一概に言えない。

ただ、世界一周では航空券や宿泊費、食費、観光費など、ほかにもかなりのお金がかかる。

保険だけで40万円前後となると、さすがにもう少し抑えたいと思った。

そこで私が活用することにしたのが、クレジットカードに付帯する海外旅行保険だった。

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保険料を抑えるならクレジットカードの海外旅行保険

クレジットカードには、海外旅行中の病気やケガなどを補償してくれる海外旅行保険が付いているものがある。

複数のカードを組み合わせて補償を手厚くすることもできる。

ただし、カードによって保険の付き方や補償期間などのルールが異なるため、仕組みを理解しておくことが大切だ。

治療費・救援者費用は複数のカードを組み合わせられる

複数のクレジットカードを持っている場合、治療費、救援者費用、携行品損害は、カードごとの補償額を合算できる。

たとえば、治療費200万円のカードを3枚持っていれば、合計600万円の補償になる。

私も複数のカードを組み合わせて、治療費や救援者費用等の補償額を大きくすることにした。

一方、傷害死亡・傷害後遺障害は、補償額を合算できない。

複数のカードを持っていても、所有カードの中で最も高い補償額が上限となるので注意が必要だ。

自動付帯と利用付帯、何が違う?

クレジットカード付帯の海外旅行保険には、大きく分けて「自動付帯」と「利用付帯」の2種類がある。

自動付帯は、カードを保有しているだけで海外旅行保険が適用されるタイプ。

旅行代金をそのカードで支払う必要がないため、条件が比較的わかりやすい。

一方、利用付帯は、旅行代金などを対象のクレジットカードで支払うことで、海外旅行保険が適用されるタイプ。

利用付帯の条件はカードによってかなり細かく決められている。

対象になる支払いには、

  • 航空機
  • 電車
  • バスなどの公共交通機関
  • パッケージツアー代金
  • その他、カード会社が指定する旅行関連費用

などがある。

最近はUberなどの配車アプリを利用することも多いが、こうした料金が利用付帯の対象になるかどうかもカード会社によって異なる。

さらに、対象になる場合でも、利用する国によって扱いが異なるケースがある。

そのため、利用付帯のカードを使う場合は、どの支払いが保険の対象になるのかを事前に確認しておきたい。

また、長期旅行では利用条件だけでなく、補償期間についても確認しておく必要がある。

90日の補償期間は、カードによって数え方が違う

クレジットカード付帯の海外旅行保険は、補償期間が90日、つまり3か月程度のものが多い。

普通の海外旅行なら十分だけど、世界一周のような長期旅行では3か月では足りない。

ここで重要なのが、「90日」の数え方と、保険がいつから有効になるかだ。

自動付帯のカードの場合

まず、自動付帯のカードは、基本的にカードを持っているだけで海外旅行保険が適用され、日本を出国してから90日間が補償期間になる。

私が持っていたカードでは、「楽天プレミアムカード」がこのタイプだった。

利用付帯のカードの場合(出国から90日間が補償期間のタイプ)

一方、利用付帯のカードは、対象となる旅行関連の支払いをカードで行うことで保険が有効になる。

補償期間についてもカードによってルールが異なる。

カードによっては「日本を出国してから90日間」が補償期間になっている。

このタイプでは、旅行代金を出国前にカードで支払った場合は、日本を出国した時点から補償が始まる。

一方、出国後に対象となる支払いをカードで行った場合は、その利用日から補償が始まる。

このタイプは、海外に行ってからカードを利用しても、補償期間を日本出国から90日を超えて延長することはできない。

たとえば、出国してから30日後にカードを利用した場合、そこから90日間ではなく、出国から90日を迎えるまでの残り60日しか保険を有効にできない。

私が持っていたカードでは、「セゾンゴールドアメックス」がこのタイプだった。

利用付帯のカードの場合(日本出国後90日以内という縛りがないタイプ)

一方で、カードによっては、日本出国後90日以内という縛りがなく、海外に行ってから現地の公共交通機関などを対象カードで支払うことで、その利用日から90日間、保険を有効にできるものがある。

このタイプなら、海外でカードを利用した時点から90日間が補償期間となるため、出国から90日を超えても保険を有効にできる。

私が持っていたカードでは、「エポスゴールドカード」、「Delightジャックスカード」、「ジャックス横浜カード(現在はジャックスカードシルバー)」、「ホークスfunカード」がこのタイプだった。

クレジットカードを組み合わせれば、補償期間を延ばせる

日本出国後90日の縛りがない利用付帯のカードをうまく組み合わせれば、1枚のカードの補償期間が終わるタイミングで別のカードに切り替え、補償をつなぐことができる。

長期旅行でも補償期間を延ばせる、ちょっとした「裏技」のような使い方だ。

たとえば、出国から90日間は自動付帯のカードで保険を利用し、その期間が終わる直前に、このタイプのカードで現地の公共交通機関を支払えば、そこからさらに90日間、保険を有効にできる。

このようにカードを組み合わせれば、クレジットカードの海外旅行保険だけで、約180日間の補償をつなげられる場合もある。

極論を言えば、日本出国後90日以内という縛りがない利用付帯のカードをたくさん用意すれば、カードA → カードB → カードC → カードDといったように、カードをつなぎ合わせて1年といった長期間の保険を有効にすることも可能ではある。

ただし、この使い方をするとなると、膨大な数のカードを準備しないと、カード付帯保険だけでは補償額が十分とはいえない。

年会費無料のクレジットカードでは、治療費の補償額が200〜300万円程度のものも多い。

私が必要だと思っている500〜1,000万円程度の補償を1年間ずっと維持しようとすると、何枚ものカードが必要になる。

さすがに、そんなにたくさんのクレジットカードを作るのは無理だ……。

一時帰国を挟めば、半年ずつ補償をつなげられる?

では、1年は無理でも半年ならどうか?

世界一周を始めてから半年ほど経ったタイミングで、1週間ほど一時帰国する。

クレジットカードの海外旅行保険は、日本に一時帰国すると保険期間がリセットされるため、一時帰国を挟めば半年ずつ補償をつなげられるのではないか、と考えた。

前半期間後半期間使用するカード治療費救援者費用
4〜6月10〜12月楽天プレミアムカード(自動付帯)
セゾンゴールドアメックス(利用付帯)
600万円400万円
7〜9月1〜3月Delightジャックスカード(利用付帯)
ジャックス横浜カード(利用付帯)
エポスゴールドカード(利用付帯)
※3枚とも縛りなしタイプ
600万円500万円

これに、予備として縛りなしタイプの利用付帯カード1枚(ホークスfunカード)を加える。

これなら必要なクレジットカードは合計6枚。

私の手持ちのクレカなら、600万円程度の治療費補償を常時確保できる計算になる。

「これなら、なんとかいけるかも」と思った。

しかし、世界一周の準備中にも、クレジットカードの海外旅行保険の利用条件が変更されることがあった。

1年間、カード会社のルール変更を気にしながら保険をつないでいくのは、不確定要素が大きい。

さらに、カードの盗難などで利用できなくなれば、この計画は簡単に崩れてしまう。

そう考えると、クレジットカードの海外旅行保険だけで1年間をまかなうのは、やっぱりリスクが高い。

こうして、カードを組み合わせて1年間の補償をつなぐ計画は、結局断念したのだった。

クレカとグローブパートナーを組み合わせて1年間の保険を確保

私の場合、クレジットカードの海外旅行保険だけでは、1年間もの長期間をカバーするのは難しかった。

そこで、クレジットカードだけに頼るのはやめて、日本の海外旅行保険より保険料が安い、海外の保険会社が提供する「グローブパートナー」を組み合わせることにした。

1年間の補償は、以下のような組み合わせとなった。

期間保険治療費救援者費用携行品損害
4月5日〜7月3日(90日)楽天プレミアムカードセゾンゴールドアメックスDelightジャックスカードジャックス横浜カードホークスfunカード1,200万円1,000万円140万円
7月1日〜9月28日(90日)エポスゴールドカードグローブパートナー100%補償100%補償50万円
10月1日〜12月29日(90日)楽天プレミアムカードセゾンゴールドアメックスDelightジャックスカードジャックス横浜カード1,000万円800万円120万円
12月27日〜3月26日(90日)エポスゴールドカードグローブパートナー100%補償100%補償50万円

グローブパートナーは治療費と救援者費用が100%補償のため、契約期間中のクレジットカードはエポスゴールドカードのみとした。

エポスゴールドカードには携行品損害の補償もあるため、グローブパートナーで補償されない携行品損害もカバーできる。

そして、前章で書いた「カードが使えなくなるリスク」は、実際に私の身にも起こった。

世界一周のために準備していたホークスfunカードが旅行中に不正利用に遭い、カードを停止することになったのだ。

そのため、10月以降はホークスfunカードが使えなくなり、後半の10〜12月は、当初予定していたよりもクレジットカードの補償額が少なくなった。

世界一周では、出発前には想定していなかったトラブルが起こることもある。

必要な補償額ぎりぎりではなく、少し余裕を持ってカードを準備しておくのがおすすめだ。

私が世界一周のために準備したクレジットカード

カードを選ぶ際は、治療費・救援者費用・携行品損害を特に重視した。

以下では、この3項目の補償額と、それぞれのカードの特徴を紹介する。

楽天プレミアムカード(VISA)

治療費:300万円
救援者費用:200万円
携行品損害:50万円

私が持っているカードの中で、唯一年会費11,000円(税込)を払っているカード。

唯一の自動付帯カードで、治療費や救援者費用などは日本出発から3か月間自動で付帯する。

さらに交通費などをカードで支払うことで、死亡保障や携行品損害の補償額を上乗せできる。

もともと楽天銀行、楽天証券など楽天のサービスをよく利用していたこともあり、保険以外のメリットも考えてこのカードを選んだ。

もうひとつ、楽天プレミアムカードにはプライオリティ・パスの特典もある。

プライオリティ・パスは、世界各地の空港ラウンジを利用できるサービスで、このカードでは年間5回まで無料で利用できる。

世界一周では乗り継ぎや長時間の空港滞在も多かったので、空港ラウンジを利用できるのは便利だった。

セゾンゴールドアメックス(AMEX)

治療費:300万円
救援者費用:200万円
携行品損害:30万円

このカードは利用付帯で、補償期間は日本出国から90日間。

ただし、出国後にカードを利用した場合は、その利用日から90日間ではなく、出国から90日間が補償の上限になる。

そのため、長期旅行で海外に行ってから保険を延長するような使い方はできない。

当時は年会費優遇型が申し込めるようになったタイミングだったため、世界一周の準備として作った。

年間1回利用すれば翌年度の年会費が無料になる仕組みなので、比較的維持しやすいカードだ。

エポスゴールドカード(VISA)

治療費:300万円
救援者費用:100万円
携行品損害:50万円

エポスゴールドカードは以前から持っていたカード。

私はアップグレードのインビテーションがきたので、年会費無料で保有している。

海外に行ってから現地の公共交通機関をこのカードで支払うことで、支払った日から90日間、海外旅行保険を有効にできる。

日本出国後90日以内という縛りがないので、長期旅行ではこうしたカードがかなり重要になる。

Delightジャックスカード(Mastercard)

治療費:200万円
救援者費用:200万円
携行品損害:20万円

年会費無料で、海外旅行保険の補償内容が手厚かったため、世界一周用に作った。

利用条件がホームページだけでは分かりにくかったため、ジャックスカード海外旅行傷害保険デスク(0120-075830)に電話で確認したところ、長期旅行で知っておきたいことが2つあった。

  1. 海外に行ってから、このカードで現地の公共交通機関の料金を支払うと、その支払った日から90日間、海外旅行保険が有効になる。日本出国後90日以内という縛りがないため、長期旅行でも保険を延長するように使える。
  2. ジャックスカードで同じ国際ブランドのカードを複数枚持っている場合、そのうち1枚の利用付帯を有効にすると、同じ国際ブランドのほかのカードも同時に利用付帯が有効になる。

1についてはホームページにも記載があるものの、少し分かりにくい。

一方、2についてはホームページに記載がなく、電話で確認して初めて分かった。

この仕組みは、長期旅行では便利な反面、使い方によっては注意が必要だ。

たとえば、同じMastercardのジャックスカードを2枚持っている場合、1〜3か月目は1枚目、4〜6か月目は2枚目というように、1枚ずつ順番に使って保険をつなぐことはできない。

1枚使えば、もう1枚も同時に有効になるからだ。

私の場合もジャックスカード2枚がどちらもMastercardだったため、この2枚はセットで考える必要があった。

電話では「1枚使えば2枚とも有効」と確認していたものの、ホームページにはその記載がなかったため、あとから「1枚しか有効ではない」と言われるのを避けるため、念のため2枚とも対象となる支払いをして、どちらも保険を有効にしていた。

複数のジャックスカードを使う場合は、同じ国際ブランドのカードがどう扱われるのか、事前に確認しておくのがおすすめだ。

ジャックス横浜カード(Mastercard) ※現在はジャックスカードシルバー

治療費:200万円
救援者費用:200万円
携行品損害:20万円

ジャックス横浜カードも、Delightジャックスカードと同じく、年会費無料で持てるカード。

私は世界一周の際にジャックス横浜カードを利用していたが、現在は発行が終了。

私のカードも自動的にジャックスカードシルバーへ切り替わり、新しいカードが届いた。

海外旅行保険の利用条件は、当時のジャックス横浜カードも、現在のジャックスカードシルバーも、Delightジャックスカードと同じ内容になっている。

ホークスfunカード(VISA)

治療費:200万円
救援者費用:200万円
携行品損害:20万円

ホークスfunカードも、海外旅行保険の補償内容が手厚かったため、世界一周に向けて準備したカード。

海外に行ってから現地の公共交通機関の料金をこのカードで支払うことで、支払った日から90日間、海外旅行保険を有効にできる。

日本出国後90日以内という縛りがないため、長期旅行では保険期間をつなぐのに役立つカードだった。

ただし、このカードは2024年7月で新規募集が停止されている。

そのため、これから世界一周をする人が同じ方法で準備することはできない。

グローブパートナーの海外旅行保険を選んだ理由

世界一周では、海外の会社が提供する海外旅行保険を、クレジットカードの海外旅行保険と組み合わせて利用した。

海外の会社が提供する海外旅行保険には、グローブパートナー(Globe Partner)やワールドノマド(World Nomads)といった、日本の海外旅行保険より保険料が安いものがあり、世界一周旅行者にも人気がある。

私は2つの補償内容を比較し、保険料が安く、日本語で対応してくれるグローブパートナーを選んだ。

グローブパートナーの保険料はいくら?

グローブパートナーには、短期と長期のプランがある。

保険料は、旅行期間、年齢、補償地域によって異なる。

補償地域には「ヨーロッパ」「アジア・オセアニア」などの区分があり、「その他の国」は居住国を除く全世界が対象となる。

世界一周のように複数の地域を旅行する場合は、この「その他の国」を選択する。

「その他の国」で旅行出発前に契約する場合の保険料の一例は、以下のとおり。

補償期間〜35歳36歳〜69歳
3ヶ月177€234€
6ヶ月354€468€
12ヶ月708€936€

日本の海外旅行保険と比べると、保険料はかなり安い。

私は世界一周で、7月1日〜9月28日と12月27日〜3月26日の3か月間ずつ、合計6か月間グローブパートナーを利用した。

グローブパートナーの補償内容

主な補償内容は以下のとおり。

補償項目補償内容
医療費補償入院費、外科手術費、通院治療費、処方箋薬、検査、X線などを100%補償
(年間最高150,000€)
※フランスの医療機関では例外あり
緊急歯科治療虫歯・親知らず:年間最高300€
事故による歯科治療:年間最高600€
救援費用100%補償
本国への移送費用100%補償
親族の付き添い6日以上の入院時、往復航空券+1泊80€(最大8泊)
親族死亡時の緊急帰国両親・兄弟の死亡時、帰国航空券を補償
個人賠償責任保険人的損害:最高4,500,000€
物的損害:最高450,000€
傷害死亡・後遺障害死亡保障:8,000€
傷害後遺障害:30,000€
捜索費用最高3,000€
裁判補助費用最高3,000€

私がグローブパートナーを選んだ一番の理由は、治療費と救援者費用を100%補償してくれることだった。

グローブパートナーの注意点

一方で、グローブパートナーにはいくつか注意点もある。

まず、クレジットカードの海外旅行保険と組み合わせる場合は、補償期間が途切れないように注意したい。

グローブパートナーを他の医療保険と組み合わせて利用する場合は、加入直前まで同等の補償がある医療保険に加入していることが条件となる。

私は補償が途切れるのが心配だったので、念のため3日ほど補償期間が重なるように契約した。

また、補償対象外となるケースにも注意が必要だ。

ピッケル・アイゼンなどの道具を使う登山やジェットスキーなど、一部の危険なスポーツは補償対象外となる。

既往症は補償対象外となるため、契約前に確認しておきたい。

さらに、病気やケガで病院を受診するときにも注意したいのが、キャッシュレス診療への対応だ。

グローブパートナーはキャッシュレス対応が限定的で、以下のようになっている。

項目対応
入院事前に電話連絡すればキャッシュレス対応が可能
通院・外来診療基本的に立て替えが必要
保険金請求診断書、処方箋、領収書などを用意して提出

そのため、少額の治療費ならエポスゴールドカードの保険を利用し、グローブパートナーは万が一高額な治療費がかかったときのためのお守りとして契約した。

世界一周の海外旅行保険にかかった費用は実質約8万円

では、実際に世界一周の海外旅行保険にいくら使ったのか。

私の場合、グローブパートナーを3か月分ずつ2回契約した。

234€×2回=468€

当時のレートで、日本円にすると79,482円だった。

これに楽天プレミアムカードの年会費11,000円を加えると、合計89,482円。

日本の海外旅行保険では1年間で40万円近くかかるプランもあったので、それと比べるとかなり抑えることができた。

楽天プレミアムカードはプライオリティ・パスも利用していたため、年会費をすべて保険料として考える必要はない。

そう考えると、実質的には約8万円で1年間の海外旅行保険を備えられた計算になる。

海外トレッキングは「アイゼン」が保険の落とし穴

世界一周では、観光だけでなくトレッキングを楽しむ人も多いと思う。

私も世界一周中に、10月にエベレストベースキャンプ(EBC)、11〜12月にパタゴニアでトレッキングを楽しんだ。

私が行った時期は、パタゴニアは足元にほぼ雪のない時期だったので問題なかった。

一方、EBCでは、標高の高い場所で雪道を歩くことになった。

EBCのトレッキングでは、アイゼンやピッケルを使うような本格的な登山ではないものの、雪道を歩くために軽アイゼンを使用するトレッカーもいる。

私も軽アイゼンを使う可能性があったため、出発前に手持ちのクレジットカードの保険デスクへ、アイゼン(軽アイゼンを含む)の使用が補償の対象になるのかを問い合わせた。

クレジットカード付帯の海外旅行保険は、カードによって引受保険会社が異なる。

そのため、軽アイゼンが保険でいう「アイゼン」に含まれるのかについても、引受保険会社によって回答が異なっていた。

私が確認した各社の回答は、次のとおりだった。

楽天プレミアムカード(楽天損保)の場合

引受保険会社:楽天損保

楽天プレミアムカード(楽天損保)では、アイゼンやピッケルを使用する登山は保険の対象外とのことだった。

軽アイゼンについては、「アイゼン」に含まれるかどうかを、事故の状況などを踏まえて判断する。

軽アイゼンを使用していた場合も、アイゼンを使用した登山とみなされ、保険金の支払い対象外となる可能性が高いとのことだった。

セゾンゴールドアメックス(損保ジャパン)の場合

引受保険会社:損保ジャパン

セゾンゴールドアメックス(損保ジャパン)では、アイゼンやピッケルの使用が必要なルートは傷害治療費や登山用具の損害は補償対象外だが、疾病治療(高山病を含む)や救援者費用は補償されるとのことだった。

軽アイゼンについては、安全のために自分の判断で使用した場合は、保険金の支払い対象となるとのことだった。

Delightジャックスカードなど(三井住友海上)の場合

引受保険会社:三井住友海上

Delightジャックスカード、ジャックス横浜カード、エポスゴールドカード、ホークスfunカードの海外旅行保険を引き受けている三井住友海上では、アイゼンやピッケルを使用する登山は保険の対象外とのことだった。

軽アイゼンについては、「アイゼン」に含まれるかどうかを、事故の状況などから総合的に判断する。

たとえば、ほとんどの登山者が軽アイゼンを使用しているような環境であれば、軽アイゼンが必要な場所と判断され、保険が適用されない可能性が高い。

一方、一部の人だけが安全のために軽アイゼンを使用していた場合は、個人の判断による使用として、補償される可能性もあるとのことだった。

出発前に「付保証明書」を用意しておく

私が問い合わせた中では、セゾンゴールドアメックス(損保ジャパン)が、軽アイゼンについて最も柔軟で寛容な対応をしている印象だった。

また、アイゼンを使用するトレッキングであっても、疾病治療(高山病を含む)や救援者費用は補償されるため、安心感があった。

EBCのトレッキングでは高山病で搬送される人も多く、救援ヘリがひっきりなしに飛んでいた

EBCのトレッキングでは、高山病などで体調を崩して途中で下山したり、救援ヘリを利用したりするトレッカーもいる。

救援ヘリの費用は40万円前後と高額で、保険に加入していることを証明できなければ、すぐに救援の手配をしてもらえないことがあるそうだ。

そのため、万が一のときに備えて、海外旅行保険の「付保証明書」を用意しておくことが重要になる。

私の場合は、EBCのガイドから事前に付保証明書の提出を求められていたため、セゾンゴールドアメックス(損保ジャパン)の保険デスクに発行してもらい、出発前にメールでデータを送っておいた。

ガイドから提出を求められていなくても、緊急時にすぐ提示できるよう、付保証明書はデータで手元に用意しておくことをおすすめする。

現地で雪の状況を見て追加保険に加入する方法

EBCでは、実際に現地へ行ってみないと雪の状況やルートの状態が分からない部分もある。

そこで、ガイドと合流してから道の状況を確認し、もし軽アイゼンが必要なほどの状態だった場合は、海外からでも加入できるセーフティウィング(SafetyWing)の保険に追加で加入するつもりだった。

セーフティウィングは、アメリカ発の海外旅行者や長期滞在者向けの保険サービス。

オプションでアドベンチャースポーツ補償を追加でき、標高6,000m以下の登山もカバーされる。

保険料は年齢によって異なるが、日本の海外旅行保険と比べると比較的安く、現地に着いてから必要に応じて加入できるのも使いやすいところだ。

一方で、保険の契約手続きや保険金請求などは英語で行う必要がある。

私の場合、実際のEBCではガイドから「軽アイゼンは不要」と言われたため、軽アイゼンを使わずに登った。

EBCの雪道を歩くトレッカーたち。軽アイゼンを使っている人もいた

ただ、周りのトレッカーの中には、軽アイゼンを使っている人もちらほらいた。

私自身、ガイドやポーターに支えてもらいながら、足元を滑らせつつなんとか歩いた経験がある。

そのため、これからEBCなどで軽アイゼンを使う予定があるなら、クレジットカードの海外旅行保険だけに頼らず、セーフティウィングなどの追加保険にも加入しておいたほうがいいと、個人的には思う。

ネパールのEBCトレッキングの道のりや現地の様子を紹介した日記はこちら👇️

南米パタゴニアの絶景を歩いたトレッキングの日記はこちら👇️

海外旅行保険の補助として知っておきたい「海外療養費制度」

日本の健康保険には、海外で支払った医療費の一部を払い戻してもらえる「海外療養費制度」がある。

ただし、海外で支払った医療費が、そのまま全額戻ってくるわけではない。

海外療養費制度では、海外で支払った医療費について、日本国内で同じ治療を受けた場合にかかる保険診療費を基準に、支給額が決まる。

海外で支払った医療費が、日本国内で同じ治療を受けた場合の保険診療費より安かった場合は、実際に支払った金額の7割が支給額の目安となる。

一方、海外で10万円の医療費を支払っても、日本で同じ治療を受けた場合の保険診療費が5万円なら、5万円の7割にあたる3万5,000円が支給額の目安となる。

そのため、海外の医療費が日本より高額だった場合は、支給額との差額が大きくなり、自己負担が増えることもある。

海外療養費制度があるから海外旅行保険はいらない、とは考えず、あくまで海外旅行保険の補助的な制度として知っておくと安心だ。

私の場合、世界一周のうちクレジットカードの海外旅行保険のみでカバーしている期間は、補償額が低い。

もし万が一、クレジットカードの補償額を超えるような医療費が発生した場合には、海外旅行保険と併用して、海外療養費制度で自己負担分の一部を補えたらと思っている。

世界一周を終えて思う、海外旅行保険で大切なこと

クレジットカード付帯の海外旅行保険を複数枚組み合わせ、足りない部分をグローブパートナーで補う方法は、保険料を抑えたい旅人には有力な選択肢だ。

ただし、クレジットカードの利用条件や補償内容は変更されることがある。

私が世界一周の準備をしていたときにもルール変更があったので、出発前だけでなく旅行中も最新の情報を確認しておきたい。

また、旅行中にはカードを1枚停止する事態になり、その結果、旅の後半は補償額が減ることになった。

長期旅行では、カードのルール変更だけでなく、カードそのものが使えなくなる可能性も考えておいたほうがいいと思う。

今回の世界一周では、幸い大きな怪我や病気もなく、治療費がかかることはなかった。

でも、海外旅行でいつ何が起こるかは分からない。

私自身、以前の海外旅行で体調を崩し、帰国してすぐに救急車で病院に運ばれ、そのまま緊急入院したことがある。

だから、「自分は大丈夫」とは思わず、万が一に備えて保険はしっかり準備しておきたい。

保険は「安さ」だけでなく、大きな怪我や病気にきちんと備えられるかを考えて選ぶことが大切だと思う。