世界一周をしてみたいけれど、「どこから回ればいい?」「どの国をどの順番で訪れればいい?」と、ルート作りで悩む人も多いのではないだろうか。
私は2025年4月から約1年間かけて世界一周をした。
世界一周を思い立ってから何年もかけて、行きたい場所を少しずつ洗い出していった。
その間、Googleマップやスプレッドシートを使い、ベストシーズンやビザ、入国条件などを調べながら、1年間の旅程を組み立てていった。
ただ、世界一周のルートの組み方に正解はない。
行きたい場所だけをざっくり決めて、あとは現地で自由に旅する人もいれば、私のように出発前から細かく計画する人もいる。
私自身も、実際に旅に出てみると予定どおりにいかないことは多く、途中でルートを変更することもあった。
この記事では、私が実際にどのように世界一周のルートを組んだのか、そして1年間旅してみてわかった、旅程を考えるときのポイントを紹介する。
まずは「ここに行きたい!」を集める
最初から効率のいいルートを考える必要はない。
まずは、「ここに行きたい!」と思う場所を思いつくまま書き出していく。
まだ行きたい場所が決まっていなければ、まずは情報収集から。
私は「地球の歩き方」を図書館で借りたり、旅人のブログを読んだり、Googleマップを眺めたりして、行きたい場所を探した。
旅先で出会った人からおすすめを聞いて、次の目的地に加えることもあった。
YouTubeやSNSなど情報収集の方法はいろいろあるが、私は旅先での感動を残しておきたいので、動画はあまり見ない。
SNSも「映える場所」が中心になりやすいため、あまり参考にしていない。
こうして行きたい場所を集めたら、国名だけではなく、
「ウユニ塩湖の鏡張りを見たい」
「アフリカでサファリをしたい」
「エベレスト街道を歩きたい」
というように、「その場所で何をしたいのか」まで具体的に考えた。
また、「絶対に行きたい」「できれば行きたい」と優先順位をつけておくと、あとから旅程を組むときに削りやすい。
地図に並べると、世界一周のルートが見えてくる
行きたい場所をリストアップしたら、今度はGoogleマップに登録していく。
私は行きたい都市や観光地をひとつずつ「お気に入り」に登録していった。

地図上に並べてみると、行きたい場所の位置関係が一目でわかる。
「ここから隣の国へ行けそう」
「この周辺にも行きたい場所がある」
「このルートなら効率よく回れそう」
と、地図を眺めながら少しずつルートを組み立てていった。
実際の距離や位置関係がわかるので、世界一周のルート作りにはかなり便利。
そして現在、私のGoogleマップは、世界中がお気に入りの♥だらけ。
もはや「お気に入り」というより、「行った場所・行きたい場所の世界地図」になっている。
「見たいもの」をベストな時期に合わせてルートを組む
行きたい場所をリストアップしたら、次は「そこで何をしたいのか、何を見たいのか」を考えながら、それぞれのベストシーズンを調べていく。
例えば、ウユニ塩湖なら鏡張りが見られる時期、アフリカなら動物が見やすい時期、エベレスト街道なら歩きやすい時期というように、目的によってベストな時期は変わる。
国によって一括りにするのではなく、都市や観光地ごとにベストシーズンを調べ、Googleスプレッドシートへまとめた。

1月から12月までを、ベストシーズンは緑、まあまあ楽しめる時期はピンク、シーズン外は白に色分けし、実際に訪れる予定の月には☆をつけていった。
そして、都市の順番を入れ替えながら、「ここを先にしたらベストシーズンに行ける」「この場所は多少時期がずれても大丈夫」と何度も調整。
すべてをベストシーズンにするのは難しいので、絶対に外したくない場所を優先しながら、できるだけ条件のいい時期をつないでいった。
Googleスプレッドシートなら行の入れ替えも簡単なので、これを何度も繰り返しながら、世界一周のルートをじっくり組み立てていった。
1年間の旅程をスプレッドシートで組み立てる

ベストシーズンを考えながらルートの順番を決める一方で、各国・各都市の具体的な日程もスプレッドシートで管理していた。
航空券、ビザ、観光・アクティビティ、都市間の移動、ホテルなどを国ごとにまとめ、予約や手続きが済んだものはその都度書き加えていった。
「この航空券は○か月前までに予約」など、予約するタイミングもメモ。
各都市に何日必要なのか、都市間の移動にどれくらいかかるのかも考え、1日単位で1年間の旅程を組んでいった。
お祭りや人気観光地など、早めに予約したほうがいいものは3か月前や半年前から押さえる。
一方で、現地で予約できるものや直前でも問題ないものは、あえて早く予約しない。
こうして、1年間の旅程とベストシーズンの表を何度も照らし合わせながら、都市の順番や滞在日数を調整していった。
そして、予約やビザの申請など、それぞれのタイミングに合わせて手続きを進めていった。
実際に私が組んだ1年間の世界一周ルートはこちら👇️
ビザの要否と申請時期を確認する
行きたい場所とルートが決まったら、ビザや入国条件を確認する。
私はまず、外務省の「海外安全ホームページ」の「国・地域別情報」→「安全対策・基礎データ」→「査証、出入国審査等」を確認。
さらに各国の大使館や政府機関の公式サイト、最近その国を旅した人のブログなども参考に、ビザの要否や滞在可能日数、取得方法、費用、その他の入国条件を調べていく。
eVisaなどは国によって発給までの日数が異なるため、入国日から逆算して申請時期を決める。
私はGoogleスプレッドシートにビザの申請時期を記入し、航空券やホテルなどの予約と一緒に管理していた。
実際に旅をしてみると、入国条件はこまめに確認しておくことが大切だとわかった。
ナミビアでは、国境間近になってバスのドライバーから「ビザが必要」と知らされた(‘A`)
出発前はビザ不要だったため完全に油断していて、入国できないかと真っ青に。
幸いアライバルビザを取得でき、無事に入国できた。
ビザや入国条件は変わることがあるので、出発前だけでなく、旅の途中も最新情報を確認したい。
渡航歴が、その後の入国に影響することもある
世界一周では、「この国に行けるか」だけでなく、「その後の国に入国できるか」まで考えてルートを組む必要がある。
例えば、イランやキューバなどへの渡航歴があると、アメリカのESTAに影響する。
私も当初はイランに行くつもりだったが、南米へ向かう途中にアメリカを経由する予定だったため、泣く泣く断念した。
また、イスラエルへの渡航歴が、その後のイランなど一部の中東諸国への入国に影響することもあるため、イスラエルもルートから外した。
「その国に行った後の旅程」まで考えて、訪問順を決めることが大切だ。
「国」ではなく、実際に行く地域の安全情報を見る
同じ国でも、都市や地域によって安全性は大きく違う。
私はルートを組むとき、外務省の「海外安全ホームページ」で、実際に訪れる都市や地域の危険レベルを確認した。
犯罪発生状況や防犯対策なども掲載されているので、あわせてチェック。
さらに「地球の歩き方」で、その国でよくある犯罪の手口や対策も調べた。

基本的には、危険レベル2「不要不急の渡航は止めてください」以上の地域は避けるようにしていた。
とはいえ、世界一周中にはレベル2や、レベル3「渡航は止めてください(渡航中止勧告)」の地域にも足を踏み入れた。
さすがにレベル4「退避してください(退避勧告)」には行っていないけど(‘A`)
危険な地域を通る場合は、滞在時間を短くし、常に警戒する。
現地でも情報収集を続け、危険と判断した場合は、ルートそのものを変更することも必要だ。
国境越えは「どう移動するか」まで調べる
世界一周では、国から国へどう移動するかも重要。
私は飛行機だけでなく、国際バスや鉄道、船なども積極的に利用した。
移動そのものも旅の楽しみのひとつだからだ。
実際に、ブラジルからペルーへはアマゾン川を船で移動した。
ただし、こうした移動は運休や遅延、曜日限定運行などもある。
そのため、利用する交通機関の運行日や所要時間、料金、国境での手続きなどを事前に調べておく。
特に国境越えは予定どおりに進まないこともあるので、次の予定は詰め込みすぎないようにしたい。
ルートによってはイエローカードが必要になる

アフリカや南米を旅するなら、「イエローカード(黄熱予防接種証明書)」についても確認しておきたい。
黄熱リスクのある国から入国する場合、入国先によってはイエローカードの提示が必要になる。
入国条件でイエローカードの提示が要求されている場合は、必ず用意しておこう。
私自身は世界一周中、提示を求められたことはなかったけど、ザンビアからボツワナへ陸路で国境越えをしたとき、同行していた日本人は提示を求められた。
国境やイミグレーションの対応は、そのときの状況や職員によって異なることもあるのだろう。
また、入国条件として必須でなくても、黄熱病の感染リスクがある地域へ行くなら、感染症から自分の身を守るためにも、予防接種を受けておくことをおすすめする。
渡航前には、厚生労働省検疫所FORTHなどで、イエローカードが必要かどうか、最新の入国条件を確認しておきたい。
イエローカードや海外渡航ワクチンについて、詳しくはこちら👇️
ラマダン、お祭り、デモ……現地事情も旅程に影響する
イスラム圏を旅するなら、ラマダンの時期もルートを考える材料になる。
ラマダンとは、イスラム教徒が日の出から日没まで飲食を断つ、イスラム暦の9か月目にあたる期間。
毎年時期が少しずつ変わる。
ラマダン中は、飲食店の営業時間や交通状況が普段と変わるほか、国によっては非イスラム教徒も日中の公共の場での飲食や喫煙を控える必要がある。
また、ラマダン期間中やその前後は、安全面にも注意したい。
もちろん、ラマダンだから旅行できないわけではない。
普段とは違う文化や現地の雰囲気を体験できる時期でもある。
私はラマダンだけでなく、訪れる国のお祭りや行事の時期、社会情勢なども事前に調べてから旅程を組んだ。
交通機関やホテルの混雑、道路封鎖など、旅程に影響することがあるためだ。
それでも、ネパールではトレッキングの準備をする日がダサイン祭と重なり、SIMの購入や両替ができず苦労した。
また、ボリビアを旅していたときにもデモがあり、その数日後にはラパスとウユニを結ぶ道路が封鎖された。
ウユニ塩湖へ向かえず、予定を変更する旅人も続出していた。
ラマダンのような宗教上の習慣、お祭りや行事、その国の社会情勢なども、できる限り事前に調べておくと安心だ。
旅程には「余白」と「休憩ポイント」を作っておく
世界一周のルートを作っていると、行きたい場所をどんどん詰め込みたくなる。
でも、実際に1年間旅をしてみると、思っていた以上に時間も体力も使う。
バスや船が遅れたり、国境越えに時間がかかったりと、予定どおりに進まないこともある。
そこで、「観光に最低2日は必要」という都市なら3日とるなど、最初から少し余裕を持たせた。
1週間に1日くらいは予定を詰め込まない「ゆるゆるデー」も作り、カフェでのんびりしたり、その日の気分で過ごせるようにしていた。
さらに、エジプトのダハブ、タンザニアのザンジバル、パラグアイの日本人居住区を「沈没ポイント」として予定に入れていた。
ただ、実際に旅をしてみると、それだけでは足りなかった。
ザンジバルでは予定より長く滞在し、モロッコのエッサウィラやチュニジアのスース、メキシコのカンクンなど、海辺の街でものんびり過ごした。
こうした時間が、体力だけでなく気力の回復にもなった。
長い旅では、行きたい場所だけでなく、休む時間もあらかじめ旅程に入れておくことが大切だと思う。
計画することも、世界一周の楽しみ
ここまで紹介したのは、私が実際にやった世界一周のルートの組み方。
世界一周中、ここまで細かくスプレッドシートで旅程を管理し、1年分の予定を組んでいる旅人には、ほとんど出会わなかった。
もちろん、これが正解というわけではない。
あくまで、こんな方法もあるという一例だ。
実際の旅では、予定を変更したり、予定より長く滞在したりすることもあった。
それでも、出発前にしっかり準備していたからこそ、現地では安心して旅を楽しむことができた。
計画は旅を縛るものではなく、旅を思いきり楽しむための土台。
私にとっては、しっかり計画したからこそ、最高の世界一周になった。
実際に訪れた31カ国の旅は、「世界一周まとめ」からご覧ください👇️




